ンダホが深刻そうに言ってきたので腹をくくると
モトキはそういいつつ、グミを掴みそのまま口へポイっと放り込む。
私の好きな果汁グミ……!
誘惑に私は負けてしまった。口の中で芳醇なぶどうの味が染み渡っていく。
カンタがそう言うので私は体温が上がるのを一瞬で感じた。
カンタの後を追っていくと綺麗なテーブルがあるリビングへとたどり着いた。
と真ん中に大きな鍋をドンと置く。蓋を開けた途端にトマトの香りが鼻をかすめる。
そういいつつ、ンダホの右手はおたまでミネストローネをすくっている。
器には綺麗によそわれたミネストローネが。
ふぇるとに言われた席へと着く。
いただきますと挨拶をするとみんなはガツガツとご飯を食べ始めた。
ものすごい気迫で食べているので少しびっくりしていると
私はミネストローネをスプーンですくうと、そのまま口へと運ぶ。
口の中で広がるトマトの酸味。それをなだめるように他の食材やパセリが際立っている。
こんなに美味しいミネストローネは初めてだった。
そのまま私は他の人と一緒に一心不乱に夕飯をいただいた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!