第16話

やり直せるかな
1,502
2020/03/21 06:37
夜仕事も終わり、流星との約束の場所にいく
その場所は昔よく二人で行った小さな食堂
ホントは居酒屋なんだけど2人でよく来てた
横浜くん
横浜くん
〇〇!
流星が私を呼ぶ
私
お待たせ
横浜くん
横浜くん
大丈夫俺も今来たとこ
横浜くん
横浜くん
あのさ
私
あのさ
2人の声が揃う
見つめあって、2人で笑い出す
私
昨日はごめん。
横浜くん
横浜くん
俺もごめん。
横浜くん
横浜くん
ずっとお前に謝りたかった
私
えっ
横浜くん
横浜くん
俺ずっと後悔してた。
横浜くん
横浜くん
大学も別々でもう一生後悔するんだろうなって思ってたらまた会えてそれで謝らなきゃって焦ったんだ。
私
そうだったんだ
流星は姿勢を正して私の方をじっと見つめる
横浜くん
横浜くん
俺はお前のこと突き放してすぐに彼女と別れたんだ。
私
どうして
横浜くん
横浜くん
お前とのことでそればっかり頭にあって
横浜くん
横浜くん
彼女のことをみてあげれなかった
横浜くん
横浜くん
そしたらすぐあいつ男作って別れた
私
あっ、
横浜くん
横浜くん
それで我に返ったんだ
横浜くん
横浜くん
俺ずっと一緒にいたお前を一瞬の好きに惑わされて失ったんだって
私
そうだったんだ
横浜くん
横浜くん
ずっと謝りたくて悩んでて
横浜くん
横浜くん
タイミングが掴めなくて
横浜くん
横浜くん
家も隣なのにな
流星の目には涙が浮かんでた
私
流星……?
横浜くん
横浜くん
本当にごめん。
頭を下げる流星をみて
涙が出てきた
私
(私一人が苦しんでると思ってた)
私
もういいよ、
私
私ずっと流星が彼女と仲良くなって続いてると思ってた
私
だから私は流星の幸せを願わなきゃって思ってた
横浜くん
横浜くん
うん
私
昨日はあんなこと言ってごめん
私
流星もこんな気持ちだったのに
居酒屋のおばあちゃん
居酒屋のおばあちゃん
もしかして流星と〇〇か?
居酒屋のおばあちゃん
居酒屋のおばあちゃん
久しぶりだなぁ。
居酒屋のおばあちゃん
居酒屋のおばあちゃん
いつからかふたりで来なくなって
居酒屋のおばあちゃん
居酒屋のおばあちゃん
2人とも1人で来てはため息しとって
居酒屋のおばあちゃん
居酒屋のおばあちゃん
そんな2人がふたりでまた来てくれて私は嬉しいよ
私
えっ。
横浜くん
横浜くん
えっ。
私たちはお互い知らないとこでここに来てたんだ
私たちはまた見つめあって笑った
居酒屋のおばあちゃん
居酒屋のおばあちゃん
スーツなんか来てもう社会人かぁ
居酒屋のおばあちゃん
居酒屋のおばあちゃん
大きくなったなぁ
居酒屋のおばあちゃん
居酒屋のおばあちゃん
たくさんお食べ
私
はい!
横浜くん
横浜くん
はい!
しんみりした空気はあっという間で
私たちは沢山食べて笑顔になった
帰り道
横浜くん
横浜くん
お前部署どこ?
私
営業企画課
横浜くん
横浜くん
えっ隣じゃん
私
あ、だから廊下で会うんだ!
横浜くん
横浜くん
営業企画課ってあの怖い部長で有名な
私
え!?有名なの!
横浜くん
横浜くん
あぁ、
私
今私あの人に指導されてるの!
横浜くん
横浜くん
え、まじか。やらかしたのかお前
私
んーまあ指導してやるって言われた!
横浜くん
横浜くん
よく笑っていられんな
横浜くん
横浜くん
まぁお前こう見えて強いもんな
私
どういう意味よ!?💢
私
あ、でもね
横浜くん
横浜くん
うん
私
部長、あの時のお兄ちゃんかも
横浜くん
横浜くん
あの時……?あ、お前がベタ惚れしてた高校生のか?
私
うん。名前が一緒で。笑った顔が同じだった
横浜くん
横浜くん
そうか。
横浜くん
横浜くん
えーー意外だな。
横浜くん
横浜くん
あんな爽やかだったのが今怖いのか
横浜くん
横浜くん
聞けば?
私
それが出来ないの
私
タイミングとか掴めないし
私
もしそうだったとしたらどういう顔すればいいか
横浜くん
横浜くん
んん、まぁでも
横浜くん
横浜くん
お前も小さい頃からあんま変わんねぇし
横浜くん
横浜くん
あっちも気づいてるんじゃね
横浜くん
横浜くん
さすがに名前だって覚えてるだろ
私
でも何も言われないし、
横浜くん
横浜くん
まぁ頑張れよ〜‪w
私
ねぇえええ!
横浜くん
横浜くん
てかさ
流星が立ち止まる
私
なにぃ?
横浜くん
横浜くん
今日お前の隣にいた先輩美人だよな
私
あ!恭子さん!
私
超美人だよね!
私
え?もしかして惚れたの??
横浜くん
横浜くん
ち、違うし!
私は嬉しかった。またこうやって流星と笑えて。

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