「あ、あの...これ、どこですか?」
部室で自分のロッカーの片付けをしようとした日のこと。
あなたちゃんに声を掛けられた。
「あ、それはそこだよーって...届かねぇな?」
サッカー部での仕事にも慣れてきたみたいで、色々と頑張ってくれてるんだけど、背の低いあなたちゃんは、よく俺に助けを求めてくる。
それがすっげぇ可愛くて、
ちょこちょこちっちゃい体でたくさんの仕事をこなすあなたちゃんが、わたわたして危なくて見てられなくて、俺もよく手を貸すようになった。
「あ、ありがとうございますっ」
そう言ってぺこりとお辞儀して、また他の仕事に取り掛かる。
「頑張りすぎて倒れんなよ。」
俺はそう言って、あなたちゃんの頭を撫でる。
て、俺はなんてキザなことしてんだよ...!
「っ...///ありがとうございますっ///」
あなたちゃんは顔真っ赤にしてさらにワタワタしちゃって、可愛いなぁとか思っちゃうな...
俺、まじぞっこんかよ
「じゃ、じゃあ、私、あっち片付けてきますねっ!」
そう言ってだぁぁって向こうに行ってしまったあなたちゃんを見送って。
さてと。俺もロッカーの片付けしますかね
「なぁ、告らねぇの?」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!