そのまま俺はずっと奏のそばに居た
こんなにも近くに居たはずなのに
こいつの気持ちを
何一つ理解してあげられなかった
自分にムカついた
こんな事を1人で背負って
頑張っていたんだと思うと胸が傷んだ
とりあえずこの事は
メンバーには黙っていた
奏本人からメンバーに伝えた方がいいと思ったから…
こうして次の日リーダー達が
奏の自宅に招かれた
新は俺の顔を見て何かを悟ったのだろう
だから俺は
1枚の紙をテーブルに広げた
「もう声がだせる希望が無くなった
だからIMP.を脱退して芸能界引退します」っと
書かれた紙を広げた
それを見た瞬間皆は言葉を失った
リーダーもよこぴーと一緒の事を言っていた
そりゃぁそうだよな
長い間の下積み時代を経験して
ようやっとデビューできて
これからって時に…こうなるんだもんな
大河くんは
俺が本心でこの事を言っているとは思っていないようだ
さすが大河くんだなと思った…
それでいいの?っと改めて聞かれると
そうではない
でも可能性が低い以上
この選択肢をするしかないのだ
それはきっと
新の本心だった
今まで俺たちは苦楽を共にしてきた仲間だ
何があろうと一緒に頑張ってきた
なんて優しいグループなんだ…



















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!