第66話

“第64話”
395
2020/12/11 11:07
無一郎side
最近、同じ夢を見る。










つむぎと並んで笑っている夢だ。










こないだからどうも僕はおかしい。










何か“大事なこと”を忘れているのに思い出せない









なんでなんで思い出せないのか。










任務終わりで疲れているのだろうか。










早く寝よう。










無一郎
せつ、な?
雪那
雪那
無一郎!
なんであんな路地から出てきたんだろう。
無一郎
…どうして、こんな時間に?
雪那
雪那
あー、鬼が出てね。今倒してきたの。
無一郎
そこの路地で?
雪那
雪那
う、うん!
無一郎
ちゃんと倒せた?
雪那
雪那
もちろんよ!
嘘だ…、、、鬼の気配がまだする。










それにこの女からも。










どうして今まで気づかなかったんだろう。














この女が“鬼”であることに。
雪那
雪那
ちょ、無一郎?!










大切な人が傷ついている。







僕にとって大切な人が










何も考えずに鬼のいるであろうところへと向かった。









ーーーーー
つむぎside





雪那様が出て行ったとの入れ替わりで男たちが何人も入ってきた。










もう私には抗う力も逃げる力も残っていなかった。









私は持っていた簪を握りしめることしかできなかった。

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