第9話

“第8話”
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2020/09/20 11:24
その道は、暗く奥が全く見えなかった。










リボンは、木に引っかかっていた。










つむぎ
つむぎ
あと、、もうちょっと…
私の手の5センチ先にリボンがある。







つむぎ
つむぎ
届いた…!
そうリボンを掴んだ時だった。
???「夜は危ないよってお母さんに教わらなかったのかい?」
つむぎ
つむぎ
…?!
暗くてよく見てない。









雲の隙間から月明かりがその“何か”を照らした時、私の目に映ったのは










2本の角。










あれは…鬼?!
なんだ、お前初めて見るのかぁ
“鬼”がいるということは旦那様から聞いたことがあった。









ノア
ノア
夜になると鬼が出る。
鬼は人を喰らうんだよ。
そうだった。…だから夜は1人で歩いてちゃダメなんだ。









ましてや、こんな路地。









こんな若い女は久しぶりだなぁ
そう言って私を掴もうと長い爪が生えた腕がこちらに伸びてくる。










逃げようとしたのに体が動かない。
ごめんなさい。こんなことなら約束を守るべきだったのに。










手に持つリボンをギュッと握る。
?「こんな時間に1人で女の人が歩くなんて君死にたいの?」
つむぎ
つむぎ
…、誰?
?「霞の呼吸、肆の型。移流斬り」
つむぎ
つむぎ
う、そ。
その瞬間、鬼は真っ二つになった。
?「…どうしたの?立てないの?」









気づくと、私は腰が抜けて座り込んでいた。
?「はい、手。」
つむぎ
つむぎ
あ、ありがとうございます。
?「これに懲りたら、もう夜には1人で出歩かないこと。あとは真っ直ぐ家に帰った方がいいよ」
そう言うと彼は、こちらに背を向けて歩き出してしまう。
つむぎ
つむぎ
あの、すみません。お名前だけでも、、教えていただけません、か?
無一郎
無一郎
僕の名前は時透無一郎。
無一郎
無一郎
君は?
つむぎ
つむぎ
え、
無一郎
無一郎
俺が名前言ったんだから君も名前、教えてよ。
つむぎ
つむぎ
つむぎ、といいます。
無一郎
無一郎
つむぎ、か。
また、会えるといいね。
そう言うと今度こそ彼は去ってしまった。
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ちょっとした裏話。

無一郎くんのつむぎの名前を聞くシーンで、本当は「君の名は?」としてたのですがそうしてしまうの某あの映画とセリフ丸かぶりやんけと思い即変更しました( ͡° ͜ʖ ͡° )








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