第4話

>>4 ちょっとした 事だけど
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2020/10/10 14:20
>> 凛華 side___
_鈴星 凛華@スズホシリンカ_
鈴星 凛華スズホシリンカ
( …… え 。)


私の胸ポケットの感触が , 物が 入っていないことを告げてくる。

_鈴星 凛華@スズホシリンカ_
鈴星 凛華スズホシリンカ
(やばい…教室置いてきた… )


そうだ。 机の上に置いたまま , 自分のポケットに入れるのを 忘れてきたのだ。
靴を履き替える時までは , 覚えていたのに。

_鈴星 凛華@スズホシリンカ_
鈴星 凛華スズホシリンカ
( あ , 生徒手帳 。忘れないようにしなきゃな ~ 。 ...♪ )


嗚呼 , 数十分前の 私をぶん殴ってやりたい。
何百もの 生徒達が 生徒手帳を開いているのに 私だけ見ていないのは 確実に 浮く___ 。
どうしよう , モブ生徒Bを 目指していくはずだったのに , 登校初日から 私の 学校生活の生死に関わる事態だ 。
何時もだったら 夏輝に見せてもらって居たが , 今回その 夏輝は 遠い向こうの方の列にいる。

絶体絶命 大ピンチだ ___ そう思った時 , 隣から ついついっと 服を 引っ張られた気がした。


隣を振り向けば そこに見えたのは 悪戯っぽく笑う 蓮翔くんの笑顔だった。
彼は 生徒手帳を 開きながら 少し私のほうへ寄ってきた。

_西堂 蓮翔@ニシドウ レント_
西堂 蓮翔ニシドウ レント
“ 一緒に 見よ ?? ニコッ ”


と口をパクパクさせながら にししっと笑う彼に 否応無くキュンとしてしまった。いや、だって可愛いじゃないか。
彼は少し 楽しそうに 生徒手帳片手に 此方に 近寄ってきた。
_鈴星 凛華@スズホシリンカ_
鈴星 凛華スズホシリンカ
“ 有難う …  !! ”


私も 蓮翔くんと同じように口を パクパクさせて 笑って返す。
そして 少し 彼の方に近付いて 生徒手帳を覗き込む。

生徒の人数の割に 狭い体育館。
人と人との距離は 広くは無いから , 私達が 別に目立ってはいないけれど, 何故か ドキドキしている。
すぐ隣に見える 蓮翔くんの顔がとても 綺麗だ。
整った顔立ち…とでも言うのだろうか。すらっと高い 鼻 ,綺麗な 瑠璃色の目。
こんな近くで見たこと無かったから ,凄い顔の細部まで 目に映る。
彼にも 私がこんな風に見えているのかな , なんて思うと 顔を背けたくなる。


松寺 鷹江マツデラタカエ
ということで , 各々おのおの生活態度や 授業の姿勢に気をつけるように。
以上 。


あれ。
そんな事考えてたら 終わってしまった。
何の話してたんだ … ?? と苦笑すると , 蓮翔くんは 私の方を きょとんとした顔で見た後 , 笑窪えくぼを作って クシュッと笑った。
いや , 可愛い。下手したらきっとそこら辺の女子より可愛いと思う。
いやいや , 絶対可愛いだろう。
何だこのゆるキャラは … と頭の中で 可愛いが渋滞している 。

松寺 鷹江マツデラタカエ
以上で , 始業式を終わります。礼。


という 堅苦しい御挨拶の後 , ぞろぞろと体育館を出ていく時 夏輝の顔が見えた。夏輝の隣には , さっき見たような女の子が立っていた…… 気がする。


























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