第66話

66話
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2020/08/22 23:21
逢羅:あっ、違、、あ、逢羅じゃなくって、、

焦凍:これを見て逢羅じゃないっていう方が難しくねぇか?これで言い訳するとか、、ふざけてんだろ!!
私は、焦凍に横抱きされる。

血を流しすぎて至る所感覚がない。

視界だってぼやけてるんだ。

私、死んじゃうのかな、、

私は体が大きいわけじゃないから血の量だって少ない。

辺りを見渡す。

1つの薄暗い電球の周りにぼやけて見える紅い血。

これ、全部私の血だ、、

私の、体に入ってた血だ、、

私は、また意識を失った。
焦凍:雫っ、雫!!、、、クソッ

逢羅:ちょっと待って焦凍!!話を聞いて!!

焦凍:話なんか聞いてられるか!!雫にっ、雫にこんなことしてっ、、

逢羅:だってっ!!雫ちゃんが焦凍のこと、、焦凍のこと取るから!!焦凍は逢羅のものなのにっ!!、、、あっ、、

焦凍:誰が逢羅のだって、、、?

逢羅:ゾクッ

焦凍:逢羅。俺はお前の「もの」じゃねぇ。勝手に言って勝手に傷つけるな。

逢羅:っ、、

焦凍:ヒーロー、、どうせなりたくなかったんだろ。

逢羅:えっ、、

焦凍:薄々気付いてた。別にヒーローなんてなりたくねぇんじゃねぇかって。でも、逢羅はそういう性格だと思ってた。でもそれは、やっぱそうなんだな。

逢羅:だって、、焦凍はさぁ、小さい頃から支えてきた、逢羅のことが好きでしょ?!なのに、なのに!!脇から出てきた雫ちゃんが焦凍を奪った!!おかしいでしょ、、ねぇ?焦凍。

焦凍:おかしいのはお前だ。

逢羅:何が?、、、あははっ、、あぁ〜、何がおかしいか分からない。焦凍がおかしくなったんじゃない?どうして私のことを選ばなかったの?それがいけないんだよ?

焦凍:、、、もう話す価値もねぇ。(逢羅が、、こんなやつだったなんて、、)
私は、目を覚ました。

白い天井。

あぁー、この景色、前も見たな。

私、怪我しすぎかも。
看護師:あっ、澄江さん目を覚ましましたっ!!

ガラガラガラッ

医師:良かった、、、澄江さん、分かりますか?

雫:はい、、、病院、、ですか?

医師:はい。良かった、目を覚まされて。大量出血で、本当にギリギリだったんですよ。

雫:そう、、ですか。

医師:検査しますね。

雫:はい。
焦凍side

逢羅は勿論だが退学になった。

さっき、雫が目を覚ましたと看護師から聞いてほっとした。

クラスの奴らもほっとしている。

女子なんて泣いている。

勿論雫が助かったことにだが、もう一つ、逢羅がそんなことをしたことにもショックを受けている。

どこから逢羅はそんな風になってしまったんだろうか。

俺が、何か言ってやれば逢羅はそうならずに済んだのだろうか。

、、、でも、俺が言わなかったとしてもあれだけ傷つけるのはもう犯罪だ。

まだ未成年だったから軽くなったが、今逢羅がいる場所なんて分からねぇ。

早く、雫に会いたい。

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