焦凍side
雫は、昨日いなくなってから今日も学校にも来なかった。
荷物は学校に置いたまま。
雫なら、用事だったら先生にちゃんと言うだろうし、俺にも言ってくれると思う。
しかし、1つの連絡もない。
監禁、、、いやまさかな。
雄英はセキュリティが高いからそれはほぼありえないだろう。
麗日:雫ちゃん、、、今、どこにいるの、、
八百万:心配ですわ、、
三奈:昨日のお昼休みだったよね、いなくなっちゃったの。
葉隠:どこに行くのって聞けば良かった、、
響香:そうしたら雫のこと、見つけられたかもしれないのに、、
蛙水:連絡もないなんて、、、最悪の事態を考えておかなければいけないわね、、
女子:ズゥン、、
切島:だ、大丈夫だ!澄江、強いし!!
上鳴:そ、そうだぜ!!澄江ならきっと、、きっと、、うん、きっと、、大、、丈夫、、なんじゃ、、
皆:ズゥン、、
瀬呂:ヴィランとかだったらどうしようか、、
緑谷:そんなことはないんじゃないかな、、だって、ヴィランだったらどうやって澄江さん呼び出すの?しかも、雄英はセキュリティ高いからその可能性は低いと思うけど、、
障子:ヴィランじゃないとすれば、何になる、、、?
焦凍:、、、雄英生徒。
皆:!!
逢羅:ギクッ
瀬呂:そ、それはねぇんじゃねぇの?流石に、、
逢羅:そ、そうだよ!雄英にそんなことしてる人いるわけないじゃん!
緑谷:いや、僕は有り得ると思うよ。まぁ、これは澄江さんが連れ去れてたらの話だけどね。
焦凍:そうだったとしたら、雄英生徒くらいしか雫を連れ去ることなんてできねぇだろ。まぁ先生ってのものあるかもしれねぇけど、可能性は雄英生徒よりかは低いな。
八百万:雫さんに恨みでも持っている方でしょうか、、
麗日:そんなん、いない!雫ちゃんは、最初の方は少し冷たかった、、かもしれないけど、今はすっごく優しいし、あんな辛い過去をずっと背負ってきてたんだから、仕方ないし!
三奈:うんうん!
逢羅:(は?何言ってんの、こいつら、、、雫ちゃん雫ちゃんって。ウザいんだけど、、)
響香:まぁ、今日も帰り道とか探そっか。
皆:うん!
放課後、俺は宿題もせずに雄英周辺を探し回っていた。
すると、遠くの方に人が。
この時間帯、そう人が通ってる人はいない。
もしかして雫か、、、と思ったが、それは違かった。
逢羅だった。
どこか、機嫌の良さそうな、少し気味の悪い笑顔をしていた。
そこで、ある1つの考えが頭をよぎった。
「逢羅が雫を監禁して、傷つけているのではないか。」
、、、って違うよな。
外歩いてるだけでそんな疑いすんのはおかしいよな。
だって逢羅だ。
少し我儘なところもあるが、小さい頃から俺を支えてくれたんだから。
でも、逢羅の個性は『刃』。
もしその個性で雫を痛めつけてたら、、
って、もう考えるな俺。
そんなわけねぇだろ、逢羅が。
逢羅も、流石にそこまでは、、、しねぇ、、と、思う、、
ヤベェ、今の俺は冷静に考えらんねぇ。
怪しい動きしたやつら、全員疑っちまいそうだ、、
俺は気づくと逢羅をつけていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。