第32話

君はずるいね
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2020/09/01 08:00
貴方
へ〜…角名の…ね…





角名の初恋の相手











貴方
す、角名にもそんな相手いたんだねー笑






と強がるが内心全然穏やかじゃなくて






パニクってる











そのままお昼の時間が過ぎて各自教室に戻る











山本 りさ
あなた…大丈夫…?
貴方
へ…?何が!?
全然大丈夫だよ!!!!!笑




と笑って見せるけど涙が出そうだった












貴方
ごめん5限サボるわ…
山本 りさ
…分かった。
先生に言っとく






と気を使ってくれるりさに感謝しながら教室を出る










屋上に行こうとするけどもしかしたら彼が居るかもしれないから行くのをやめる











そのままどこか空き教室がないかぶらぶらと校内を歩く










歩いていくとそこには「頑張れ部活生!!!!!」と書かれた掲示板を見つける







そこにはやっぱりバレー部のものが沢山貼られていて見ていくと昔の先輩達のもそのまま貼られていた
















そこには奏さんのも貼られていてプレーをしている姿、仲間達と抱き合う姿、全国優勝をして笑顔で写っている姿



















私とは比べられないほど綺麗な人でこんなの私がかなうわけないじゃんと






諦め気味に笑うと










角名倫太郎
こんな所で何してるの?





と今は聞きたくなかった大好きな彼の声が聞こえる









そこには角名が居て私から掲示板の方へと目を移す










すると今まで見た事ないぐらい優しい顔になり私の隣へくる












角名倫太郎
この人さ、俺の幼馴染なんだ




と優しい口調で言う角名








やめて欲しい







今はそっとしておいてほしい…






と願うけど彼は気づくこともなく続ける







角名倫太郎
2年前に東京行ったけど今日帰ってくるんだ






と嬉しそうに言う角名









角名倫太郎
やっと会える…







と小さい声で言うけど私の耳にはしっかり届いた









角名倫太郎
あなたってさ、バレーしてる時奏によく似てるんだ






とこちらに優しい瞳で見つめてくる角名










貴方
…え?
角名倫太郎
体育の時も昨日の練習試合の時も思ったけどプレーしてる姿ほんとに綺麗だと思った










と熱い瞳で見つめてくる












そんな事今は言わないでよ…











もう1人にしてよ…




















私は思わずははっと笑うと角名から視線を逸らす













































貴方
角名はずるいね…

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