第5話

‐四限目‐
338
2020/06/21 07:06
ー実弥視点ー
不死川 実弥
あー、家にバイク取ってくるから綾は待ってろ
笹信 綾
笹信 綾
え、私も行くよ?
そっちの方が早いでしょ!
いや駄目だ、玄弥が綾に惚れてんだよ。
それに今家に帰ったらアイツがいるんだよ。
ーーなんて思うのは自分に自信が無いからだった。
俺は最近迷っている事があった。
それは綾の事だ。
本当に俺の事を好きなのかとか、俺で綾と釣り合うのかとか。
最近そんな事ばっかり考えてしまう。
ーーまあ、俺を心配させる程の綾の可愛さもどうにかしてほしいけど。
不死川 実弥
なら早く行くぞ、綾
笹信 綾
笹信 綾
うん!さーちゃん、今日はどこのゲーセン行く?
不死川 実弥
綾はどこがいいとかあるのか?
笹信 綾
笹信 綾
とりあえず音ゲーあればなんでも
不死川 実弥
maimaiとかいう奴?
笹信 綾
笹信 綾
いや、UFOキャッチャー
不死川 実弥
それゲームじゃねーよ
笹信 綾
笹信 綾
いやいやUFOキャッチャーも立派なゲームですよ?
不死川 実弥
話が違うっつってんの
笹信 綾
笹信 綾
別にいいじゃん!
とにかくさーちゃん家行こ?
とか言って俺の手を掴む綾。
どれだけゲーセンを楽しみにしてるんだか…。
ー不死川家へ到着ー
不死川 実弥
なら綾、俺はバイク取ってくるからここで待ってろ
笹信 綾
笹信 綾
うん!分かったよさーちゃん!
俺は急いで自室からバイクの鍵を取り車庫へ向かった。
玄弥が綾に気付く前に、早く…。
不死川 玄弥
あれ、綾さん?
笹信 綾
笹信 綾
あ!玄弥君おかえり!
ーー遅かった。
不死川 玄弥
今から兄貴アイツとデート?
笹信 綾
笹信 綾
うん、そうだよ!楽しみだなぁ~
不死川 玄弥
ふっ、あんな奴に綾さんは勿体無いな
不死川 実弥
おい玄弥
不死川 玄弥
あ、兄貴いたんだ
お前最初から気付いてたろ、なんて言わずに玄弥をリビングに押し込んだ。
不死川 実弥
よし綾、行くぞ
笹信 綾
笹信 綾
え?え?うん?
俺は綾にヘルメットを被らせてエンジンをかけた。
笹信 綾
笹信 綾
ふふっ、さーちゃんのバイク久しぶりだね!
不死川 実弥
まあ、最近忙しかったからな
なんて他愛ない話をしながら綾を乗せる。
ガソリン、財布、スマホ、家の鍵を再度確認して俺もバイクに乗る。
不死川 実弥
よし、行くぞ綾!
笹信 綾
笹信 綾
うん!
俺はいつも通り綾に背中にしがみつかせてから走った。
なんやかんやいって俺はこの時間が一番好きだ。
俺の傍に綾がいるって事をちゃんと認識出来るからな。

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