第2話

夏と幼馴染
140
2021/04/29 16:07












昇降口から出れば、すぐに蝉の声が耳に入ってくる






蝉は、ひと夏だけ しか生きられないことで有名だ






もし私が、ひと夏だけ しか生きられないとしたら







何を願うんだろう。











二宮
二宮
あなた〜行くぞ〜
U
U
あ、うん
二宮
二宮
…うわ、あっつ、












二宮の額にはもう汗が流れている






タオルはいつも持ち歩いてるから





これで拭け、と渡す











二宮
二宮
お、さんきゅ












夏休み前だから特別、とかじゃなくて





いつもと変わらない返事に安心する











二宮
二宮
そういえば、蝉の命って短いらしいよな












さっき思っていた事が繰り返されて驚く






見つかるはずも無いのに蝉を探す二宮が少し可笑しい













すると突然、心の中で素朴な質問が一つ思い浮かんだ











U
U
ひと夏だけ。
二宮
二宮
ん?
U
U
ひと夏だけ しか生きられないとしたら
U
U
二宮は何願う?












これが聞きたかった事。





なんか二宮の答え、気になったから






遊びまくる とかかな。











二宮
二宮
俺は〜
二宮
二宮
そうだな〜
二宮
二宮
好きな奴に好きって言うかな。
U
U
え、居んの?
二宮
二宮
何が?
U
U
好きな子
二宮
二宮
うん、ちょー可愛いよ












意外な答えだった





いつもの巫山戯た雰囲気じゃなくて





真面目に言ったみたいだった















そんな事言うと、調子に乗るのは見越してあるので





取り敢えず否定しておく











U
U
そんな真面目な顔で言わないで
U
U
気持ち悪い
二宮
二宮
は、俺めっちゃモテるのに
U
U
うるさい、帰るよ
二宮
二宮
聞いてくれたっていいじゃーん












私だったら……





私だったら、なにを願うのかな





分かんないや、













next




プリ小説オーディオドラマ