あなたの下の名前side
ころちゃんの温もりが…まだ残ってる…
莉犬side
俺はずっとあなたの下の名前が好きだった。
告白しようっ!て決めた。
でも、あなたの下の名前が見ているのは、俺じゃなくて、ころちゃん。
それで俺は悟った。『あぁ、あなたの下の名前はころちゃんが好きで、ころちゃんもあなたの下の名前が好きなんだな』ってね。
だから俺はあっさり諦めたよ。
だって、好きな人を困らせたくないしね。
でも、チャンス(?)がやってきた。
ころちゃんは今あなたの下の名前のことを忘れている。
だから、奪えるってね。やってることは悪いことだけど、仕方ない。
ころちゃんには散々チャンスを与えた。
だから、こっちもいいよね?
ま、ころちゃんには忠告しとこっと
ピンポーン
ガチャ
ボイスレコーダに録音完了っと
これで、OKだね
これから、あなたの下の名前にアタックしよ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!