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第10話

プンちゃんの日記
【無一郎side】

 ハリネズミのプンちゃんは目が真ん丸でオレンジ色のスカーフを首に巻いたかわいいハリネズミのキャラクター。パステルカラーで描かれたほのぼのとしたプンちゃんのイラストとグッズは大人気。女子中高生を中心に今もっとも人気のあるキャラクター。キャラクターとか興味のない僕だって知っている。
 男である兄さんがプンちゃんのデザインの入った日記アプリを使っていたのは意外でもなかった。
 兄さんは今年の5月。プンちゃんにハマったらしい。
 僕と一緒にデパートに買い物に行ったときだっけ。
僕が
無一郎side
兄さん、見てよ、あのキャラクター。
クラスで人気なんだよ!
 雑貨売り場の一番目立つ所に飾られていたプンちゃんのぬいぐるみを僕が指差したんだっけな。
有一郎
へぇ。最近はあんなのが人気なのか。
 兄さんはプンちゃんに一切興味を示さない態度をとって見ようともしなかった。雑貨売り場のとなりのゲーム売り場の新しくでるソフトのPR映像に夢中だった。僕は少し苛立ったけ。だって、見てくれないんだよ?ひどくない?
無一郎side
兄さんってば!あれ!プンちゃん!
 プンちゃんの名前を出した瞬間兄さんの顔は一変したっけ。あのときはちょっと引いたな。そしたらさっきまで興味無い感0だったのに、一番安いラバーストラップ300円をレジに持っていったんだっけ。本当にあのときはビックリしたなぁ。
 あ、やばい。こんなこと思い出してたら時間が。確か、今日お昼御飯を食べるときにあなたさんが
あなた
部活今日6時に練習終了だから、
今日はちょっとあそべないかなぁ。
って、今日遊ばないかって言った高橋さんに言ってたな。あなたさんと兄さんは同じ部活だから……。今は五時半。はやく日記読んじゃお!クヒヒ。
 プンちゃんの日記アプリのアイコンをタップするとパスコードを入力してくださいという画面が出てきた。
無一郎side
スマホを開けるときのパスワードは0612だから、
パスコードも同じなのかな。
 そう思って0612を入力したらロックが解除された。好きだなぁ。0612って数字。
《有一郎の日記》
4月7日
無一郎のためにふろふき大根の作り方を高等部の甘露寺先輩に教わった。
意外とシンプルで作りやすそうだった。
明日は無一郎にふろふき大根を食べさせてあげたい。
今までふろふき大根の作り方がずっと分かんなくて、無一郎に好物を食べさせてやれなかったのがとても悔しい。お父さんとお母さんが海外に仕事で行くことになってからは俺が料理をしている。簡単なものしか作られなくて申し訳なかった。
明日、無一郎が喜ぶ顔がみたい。
無一郎side
兄さん……
 兄さんは冷たい。でも、大好き。


 ピンコーン
LINEの着信音が鳴った。
 ぼくは兄さんの日記を4月の分、全て読んだ。なかには部活で一生懸命トランペットの練習をしているあなたさんの姿まで書かれていて高橋さんが教えてくれていないことまで分かった。
 LINEの通知が画面上に降りてきた。
僕はそれをタップした。
無一郎side
またパスコードかよ。
 LINEにもパスコードがかかっていた。でも、僕知ってるもん。どうせ0612でしょ。ほら、開いた。誰からのLINEだろう。
無一郎side
!?!?!















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あなたさん?!