第64話

win-winな関係だと思うんだけど
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2022/06/21 10:00

ピリついた空気感の中









話し始める。









阿部「今回、健人達にこうやった話が貰えて本当に光栄だと思う。俺達の仕事もいつまで続くかわかんないから。」









中島「だけど」









阿部「うん……やっぱり、あのカフェが好きなんだよね。だから今回の件はごめんなさい」










菊池「なんか、こうなるって分かってた気がする」









佐藤「同じく。阿部ちゃんがどんだけあっちに染まってるか知ってたしね。わかってたよ」










中島「姫はまだ、言いたいことがあるんじゃないの?」








阿部「うん……」









俺が話しにきたのは









阿部「俺が話したいのは……ビジネスと思ってくれて構わない。」









中島「何なに。面白そう」








阿部「俺たちの商売は、主に昼。健人達は昼と夜どっちもやってるよね。」









菊池「まぁそうだね。」









阿部「俺たちにも夜が欲しいんだ。俺はどっちもwin-winな話だと思うんだけど」









健人達のお店と俺たちのお店で









コラボを行う。








健人たちにはキスだとはしない。








健人や勝利、風磨に聡ちゃんとマリウス










時々、こちらのお店で働いてもらう。









その分、ホストの時間や執事の時間








俺達もお店を手伝う。









お互いに、遠くて近い関係のお店だからこそできる









宣伝効果や、勉強にもなると思う。









阿部「どうかな?」









佐藤「いいよ!」









菊池「えっ返事早くない?」









佐藤「だって、こんなにいい話ないじゃん」









中島「そうだね……姫。その話いいよ」









阿部「ほんとに?!ありがとう」








菊池「でも、楽しみだな~。そっちの店の人ほとんど知らないし」









阿部「いい人ばっかだから安心して」








中島「姫とキスするんだ……緊張する」









阿部「しないから!絶対に」









中島「えーまぁいいけど」









佐藤「今日、夜はやらない予定だったけど、阿部ちゃん来たし、やっちゃう?」









菊池「いいねー賛成」








阿部「まぁ……いいよ。でもやって平気?」









中島「もちろん。今日は常連さんだけな。よっしゃ!行くぞー」










スーツに着替えて、念の為に作ってあった名刺を持って








人の盛り上がってる方にむかった。









阿部「どーも阿部です。座っていい?」









『どうぞ。阿部くん、久しぶりだねっ』








阿部「そうだね。俺がここで働くのはほんとにする無いから、今日は……あれ開けてくれる?」








『阿部くんの頼みなら、もちろん』








女の子の肩を組んで、笑った。








阿部「ありがとう。シャンパンタワー入ります」









この顔は蓮も知らない。








俺がこんなにお酒が飲める事も、手伝いで一時期やっていたことも。

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