第21話

車の中

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2021/08/08 21:56

永瀬の車で永瀬の家に向かった。










昔もこうやって送って貰ってたな











永瀬「なぁ亮平｡」









阿部「なに？」










永瀬「亮平が今､幸せそうで俺良かった」












阿部「永瀬……」









永瀬はいつも俺を心配してくれる｡











たまに過保護すぎじゃないって思うけど











永瀬「亮平は､なんにも変わってないな｡ずっと俺の中にいる亮平と同じ」











阿部「そうなの｡」










永瀬「なんか､ずっと変わらない」 











阿部「永瀬は変わったね」









永瀬「えっ」










阿部「前よりももっともっとかっこよくなった｡こんな彼氏がいたら彼女さん幸せだね」













その時､信号で車が止まった｡











永瀬はこっちを見つめて何も言わない










阿部「永瀬……どうかした」









永瀬「今の俺は､自分を好きになれない。」










阿部「どうして？永瀬は素敵な人だよ」










永瀬「俺､幸せなんだ。亮平とこうやって一緒に車に乗ったり、話したりしてる事が」










阿部「永瀬……俺も幸せだよ」 












永瀬「この2週間が終わるのが怖いんだ｡だからまた､来れる時､会いに来てほしい」











阿部「うん､絶対行く」











永瀬「約束な」











2人で話してたら､信号が変わっていたことに気づかず､クラクションを鳴らされた。






  





永瀬はアクセルを踏んでまた､前に進み始めた。












阿部「永瀬も東京来てほしい」










永瀬「亮平のお願いならなんでもする」 












阿部「何でもはやらなくてもいいけど」


 








永瀬「絶対､東京の方行くから｡突然な」











阿部「急にきたらビックリしちゃうよ」 











永瀬とこうやって話してる時は










ずっと笑顔が絶えないんだ。













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編集部コメント

主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。