ヒュルルルルルル………
ドォン…!!
ドォン…ドォン…
花火の音が腹の底から響く。
ぎゅうと強く抱き締められた
そして
その言葉は、紡がれた
ドォン…!
それから、私達は鬼舞辻無惨を倒した。
私は片目片足を失い、杏寿郎さんは片目を失い、腹を貫かれ瀕死の状態に陥ったが、九死に一生を得て、柱から死人が出ることはなかった。
しかし
多くの若者が死んだ。
重傷を負った者も多かった。
けど、死んだものはもう、生き返らない。
私の呼吸でも、全員を助けることは出来なかった。
悲しいが、それでも彼等は未来を守った。
鬼に脅かされる未来ではなく
鬼に脅かされることのない未来を紡いだ。
多くの英雄だ。
しかし…
死んだ彼等は、私達の子供の未来まで守ってくれた
私達も、救われたのだ
これまでも、これからも。
共に未来を歩む仲間達と。
この幸せが、永久に紡がれ
誰かの記憶に、残りますように…。
そして、令和元年「キメツ学園」にて
また、彼等の物語が紡がれる_________。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。