第17話

十七
128
2023/03/02 06:54
※戦争表現(?)注意
木崎 可子(未来)
いただきま〜す
櫻木 来
いただきます
木崎 可子
いただきます!
未来の来さんが眠っているけど、もう食べちゃおうということで

いただきますをして食べ始めた
木崎 可子
ん……!これおいしい!
櫻木 来
あ、うま……
木崎 可子(未来)
やっぱここの美味しいよね〜!
なんて他愛のない会話をする

なんだか雰囲気があたたかい
おばあさん
楽しそうだねえ
そんな中、おばあさんが話しかけてきた
おばあさん
あら、お二人さんそっくりだねえ、兄弟かねえ?
木崎 可子
え?!あ、えと、
困惑している私

すると未来の私が
木崎 可子(未来)
そうなんです、私たち双子なんですよ〜?
おばあさん
へえ、じゃあこの男の子たちも双子かね?
木崎 可子(未来)
そうそう!
すごい、すぐにその場を取り繕えた

感心してると
木崎 可子(未来)
彼女が可子、私は可奈って言うんです!
木崎 可子(未来)
ちなみに、この子は来で、こっちは累です!
遠回しに、私たちに名前を教えてくれたんだ

すごい、そんなことまで考えてるんだ……
おばあさん
ここに若い子が来るのは珍しいねえ
木崎 可子(未来)
そうですか〜?ここ好きなんですよね〜
ぽんぽん会話ができるのはほんとすごいな……

未来の私を見ていたが、

ふと、おばあさんの方を見る

すると、がんっと頭を殴られたように

記憶が流れ込んできた

油断してた、忘れてた

見たくない、見たくない………!

そう思っても、見えてしまった

















鳴り響く、警報音
一人の少女と、若いお母さんのような人が2人
火に包まれていた
『お母さん、お母さん……!』
『美代、先に行ってちょうだい、お母さんは大丈夫だから……!』
『やだ!お母さん、お願い一緒に来て……?』
『ッ…………、いいから、早く行きなさい!!!』
『絶対、後から追いかけるから……!』
『絶対、絶対だから………!』
少女は走ってその場を去った
そして場面が切り替わる
『おかあさん……?おかあさん……?』
火が消えた街の中
さっきの少女が、同じ道を戻る形で歩いていた
お母さんと呼ばれる人と分かれた場所
『ッ……………!!』
そこにあったのは
骨だけだった














木崎 可子
ッ……………
気持ち悪い

見たくなかった

吐き気がする

怖い、怖い、怖い……!

それに気づいてくれたのか
木崎 可子(未来)
あ、おばあちゃんごめんなさい、お手洗い行ってきますね!
と言ってくれた
おばあさん
いってらっしゃい、私はそろそろ帰ろうかしらねえ
と言って、おばあさんは去っていった
櫻木 来
可子さん、大丈夫ですか…?
木崎 可子
むりッ………、気持ち悪い………ッ、
木崎 可子(未来)
お手洗いいこっか、来のことよろしくね
櫻木 来
はい

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