あれからユンギさんの様子がおかしい
ご飯は食べに来るけどいつもすぐ帰っちゃうし
前は食べ終わった後テレビ見たりとかしてたのにな
ちょっと寂しい
そんなことを思いながら
料理をテーブルに並べて私は椅子に座る
今日はちょっと遅いのかな
もしかしたら今日は来ないのかも
不安になって私は髪の毛を触る
もしかしてこの前飲みすぎてうざいって思われたかも
どうしよう
暗い気持ちで ぎゅっ と髪の毛を握る
息を切らして入ってきたユンギさん
私は安心して涙が出そうになる
私が泣きそうなのを見てか
ユンギさんが動揺してるのが分かる
ついに私の目から涙が溢れる
頭の後ろに手を置かれたと思ったら
ユンギさんの胸に引っ張られる
そう笑うけど 優しく頭を撫でてくれて
私はユンギさんの胸に顔を埋める
こくっ と私は頷く
むしろ?
顔を ばっ と上げる
見えたのは笑ってるユンギさんの顔
“ 腹減った〜 ”
そう言って椅子に座るユンギさん
今日は沢山美味しいって褒めてくれるユンギさんだった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。