結局あの日以来お隣さんに会えてない
扉が閉まる音が聞こえるから居るのは分かる
お礼を言いに部屋まで行こうかなとも考えたけど
それはそれで迷惑かなって思って
結局お礼は言えてない
うーん、どうしよう
時計を見ると
19:30
あ、そろそろご飯作んなきゃ
私はそう思い立ち上がる
ガチャ
あ、お隣さん 帰ってきた…?
いや、この時間だからきっと今から出かけるんだろう
よし、チャンスだ!
そう思って私は急いで玄関に向かう
ドアを開けると丁度お隣さんが通り過ぎる
とりあえずそう声をかける
私の呼びかけに振り向くお隣さん
え、ど、どうしよう
急にありがとうございましたって言うのは変だよね
黙っているとお隣さんが首を傾げる
それを見て私は余計に焦る
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。