第103話

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2023/01/21 11:32




少し離れてはまだすぐに重なって...

私が言葉を発さないためみたいに


何度も何度も繰り返されるキス



(なまえ)
あなた
んっ、じみッ//


そんな私に構わずに


ジミンは私の手を軽く握った後

自分の身体にその手を回させた



すべすべする背中の肌を手の平が感じて

一気に変な気持ちになってきた




友だち...っていうのは?

どうなったの?




その言葉を発する隙なんて無いのは

キスがみるみるうちに深くなっていったから。





(なまえ)
あなた
んっ//


なにこれ...

舌がすごく柔らかい...のかな

トロトロする


でも!!!



(なまえ)
あなた
じ、ジミンっ//
あの、落ち着いて?


身体に回していた手を

肩に置いて押したら


案外簡単に離れてくれた



(なまえ)
あなた
...酔っ払っちゃった?
ジミン
ジミン
いや、全然
(なまえ)
あなた
えぇっ!?じゃあ...
(なまえ)
あなた
む、ムラムラしたの?
その...溜まって

(なまえ)
あなた
ってそんなの聞いちゃだめか...


ジミン
ジミン
してる



してる...って?


驚きすぎてフリーズ



ジミン
ジミン
初めて見た日から
我慢してた
ジミン
ジミン
レンタル彼女とか意味分からないし
絶対いらないって思ってたけど
ジミン
ジミン
あなた、可愛いし
面白いし...
なんか...好きだなって



好き


好き?



え!?好きって言ったの??



ジミン
ジミン
あなたは?



私の頬に手の平を当てて

親指で何度か撫でられる



その間ジミンの目はずっと私を見ていて

心臓がバクバクうるさくなるのを感じた



(なまえ)
あなた
好きだけど、その...


好き?って聞かれたら

好きって返すの



それがレンタル彼女の掟なの






ジミン
ジミン
...ま、いいよ
ジミン
ジミン
今のは聞き流してあげる





そう言うとまたゆっくりと近づいてきた


やめないの?

止めなくていいの?



このまま流されてしまってもいい?


契約では彼女だし?




そんなの...なんかヤだ






(なまえ)
あなた
ジミン、私はジミンの...
ジミン
ジミン
彼女


ジミン
ジミン
あなたは、僕だけの彼女






さっきより深いキス

それでもやっぱり蕩けるように甘い



鼻がぶつからないように

ゆっくり首を傾ける動きも


離れそうになる舌を

わざと私の舌先に当てて私の視界に映すのも



私の身体をゆっくりと撫でて

私にも同じようにしてって誘うのも




全部が全部ジミンらしい


まだ知らないことの方が多いけど

それだけはちゃんと分かった




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