第5話

5話
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2023/03/29 12:51
辰哉side
辰哉「あなたちゃーん!」

『辰哉くん!!』
俺の部屋で絵本を読んでいたあなたちゃんに声をかけると、あなたちゃんは俺の脚に抱きついてきた。

……可愛いかよっ!
辰哉「可愛いなぁ~。」

『辰哉くんは、面白い!』

辰哉「そう?ありがとう。笑」

『んへへ(o^^o)』

辰哉「…あなたちゃん?」

『なぁに?』

辰哉「もうそろそろ、小学校のこと、考えなきゃいけないんだ。」

『うん。』

辰哉「あなたちゃんは、どうしたい?」

『どうしたいって、どういうこと?』

辰哉「どこに行きたいとか…。」

『?』

辰哉「……………名字、どうしたいとか。」

『Σ( ̄□ ̄)!』

辰哉「表情豊かすぎ。笑」

『んえ?』

辰哉「いや、なんでもない。笑」

『学校は、1番近くのところが良い。』

辰哉「うん、分かった。」

『名字は……。』

辰哉「?」

碧海あおみのままが良い。』

辰哉「え…?」
てっきり、深澤にしたいのかと思ってた…。
辰哉「どうして?」

『んーと…。ママは、怖かったし、一緒に居るのは嫌だったけど…。』

辰哉「けど?」

『ママは私のママだから。』

辰哉「っ…。」

『本当のママは、1人しか居ないから。そのママとつながってる、唯一のものだから。』

辰哉「……そっか。じゃあ、碧海のままで良いね!」

『うん!』

辰哉「ごめんね、急に。」

『ううん。良いの。』

辰哉「じゃあ、絵本の続き、楽しんで?」

『はーい!』
小学生にこんな事聞くのは、おかしいかなって思ったけど…。

あなたちゃんは想像以上にしっかりしてて。

自分の考えをしっかり持っていた。

その事が嬉しかった。
母「どう…だった?」

辰哉「……あなたちゃん、ホントにちゃんとしてるね…。」

母「で?で?結局どうなったの??」

父「母さん、落ち着け。」

辰哉「名字、碧海のままが良いって。」

母「…そう。深澤になったら、本当に私の子供だっのに。」

辰哉「残念そうにしないでよ。笑」

父「あなたちゃんが決めたことだからな。尊重するしかないよ。」

母「そうね。それに、碧海って素敵な名字よね!!」

辰哉「それ思った!!めっちゃキレイだよね!!」

父「珍しいよな、碧海だなんて。」

辰哉「日本中捜しても、あんまりいないんじゃね?」

『何がー?』

辰哉「おっ!あなたちゃん、絵本読み終わった?」

『うん、辰哉くん何してるかなって。』

辰哉「あなたちゃんの名字の話してたの。」

『あおみ?』

辰哉「うん。綺麗な名字だねって話してたの。」

『漢字、難しいの?』

辰哉「うぇ?う、うん。かけるの…?」

『ううん。書けない。でも、前にお父さんが書いてた!』

辰哉「そうなんだ!」

『お父さん、どこ行っちゃったのかな…。』

辰哉「え?」

『お父さん、私より先にどっか行っちゃったの。』

辰哉「そう………なんだ。」

『どうしたの?』

辰哉「……………。」

『辰哉くん?』

辰哉「………。」

『ん……。辰哉くんっ!!』

辰哉「んぇ!?なに、どした?」

『無視した…。』

辰哉「ご、ごめん…。」

『んーん。辰哉くん、なんか悩んでた…。』

辰哉「え?」

『だいじょーぶ?』

辰哉「う、うん。大丈夫だよ。」

『ホント?』

辰哉「うん、大丈夫。」

『そう?ならいいや!』

辰哉「はぁ…。癒やされる……。」











⛄がたくさん居たので、思わず撮ってしまいました笑

こんなに沢山の人に作品を読んで貰えて、嬉しいです😭

始めは「100行けばいいかな~」ぐらいに思っていたのに、いつの間にか沢山の人に作品を読んで貰えて、900間近になりました。

ありがとうございます。

これからもマイペースな作者をよろしくお願いいたします🙇

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