帰宅後、すぐに出された課題を終わらせた。
その後は小説や漫画を読んでいたが、やはり落ち着かない。
そう思っていたところで、晩御飯だと呼ばれた。
オニユリ、嫌悪。
アザミ、復讐。
アネモネ、嫉妬のための無実の犠牲。
アイビー、死んでも離れない。
オトギリソウ、恨み。
ガマズミ、無視したら私は死にます。
スノードロップ、貴方の死を望みます。
リンドウ、悲しんでいる時の貴方が好き。
ワスレナグサ、私を忘れないで。
ダリア、裏切り。
きちんと花言葉も言った。
紙に書かれていたことは言っていない。
夜に出れなくなってしまうから。
リビングの扉を開け、階段を登った。
【20:42】
自分の部屋に入ると、ベッドにダイブした。
早く準備しないと。
以外とすぐに準備は終わり、暇になってしまった。
【20:57】
まだ一時間ほどある。
学校までずっと歩いて行けば…十七分ほど。
学校まで走って行けば…多分、十分ほど。
少し、寝るか…。
スマホの目覚ましを設定する。
【21:30】
枕の隣に置いて、目を閉じる。
意識はすぐに暗い闇に落ちていった──。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。