第20話

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2020/02/22 07:42
冨岡義勇
冨岡義勇
…ッッ
まだ居たのか




いるはずないと思っていた


私がいたもんだから


すこしビクッとした冨岡さん




変に驚かせてしまった…







いつも結ってる髪が解けていて


全然雰囲気が違う……




師範とはまた違う色っぽさだ。
あなた

あ、お礼を伝えたくて…
今日は稽古を遅くまで付き合わせて
それと、泊まらせてもらって
ご迷惑ばかりかけてすみません。
そして、ありがとうございます!!!!






深々とお辞儀をすると





かまわん。 そう一言いい


私の横を通り過ぎて






お酒の瓶を片手に座った、冨岡さん
冨岡義勇
冨岡義勇
疲れたろう。
お前も飲むか?




そういい、


断る理由もないので


頂戴することにした。









冨岡義勇
冨岡義勇
そういや、
不死川は結構稽古は厳しいのか?
あなた

はい!!!!
厳しいですね…
でも、それがまたいいと言うか
自分の為になるので
すごくありがたいです。

冨岡義勇
冨岡義勇
自分を追い込むタイプなんだな。
お前
あなた

んー。
そうでしょうか…

でも結構師範には弱音はいちゃいますよ

冨岡義勇
冨岡義勇
そうなのか。
俺の稽古は厳しかったか?
あなた

そうですね!!!!
でもやっぱり師範の方が厳しい気がしますね…

なんて言っても本気で竹刀でバチーンって
やられますから…

冨岡義勇
冨岡義勇
そうか




たわいもない会話をし



冨岡さんも終始笑顔で




楽しかった。



師範の話も沢山できたし、良かった。






それから少しの沈黙が続き



お酒もだんだん回ってきだしたので



そろそろ寝床へと行こうとすると











冨岡さんは既に潰れていて…




机に突っ伏して寝ていた
あなた

え……
冨岡さーん
起きてください…




トントンと叩いてみるも


全然起きる気配がなく




ここで寝さすわけにもいかず




両脇を抱え


引こずるようにして



冨岡さんの部屋へと運んだ。












あなた

……ふぅ……



これでよし









案外冨岡さん身長が高いから



運ぶのに一苦労……








布団に寝かせて掛け布団をかけ

電気を消し


部屋をあとにしようとすると
冨岡義勇
冨岡義勇
まだ、一緒に居てくれないか……





そうボソッと言った冨岡さん。



酔っているから
誰かと勘違いしているのだろうか…
あなた

早く寝てください。
明日も朝早いんですから。






そう言って

部屋を出ようとすると



グッと腕を引っ張られ



思わずよろけてしまい




そのまま布団に押し倒され…
あなた

と、冨岡さん…?

冨岡さんが私の上に
乗っかるような状態になっていて


片手で両腕をがっちり固定された




なんとか腕を振りほどこうとするが



冨岡さんの力は強く



女の私じゃ敵うはずがなくて……





身動きが取れなくなってしまった










あなた

冨岡さん……
あの、腕を……離してください







そう言ってみるも



ただ無言で





私を見下ろしていて
冨岡義勇
冨岡義勇
愛らしいなぁ、あなた






そして




冨岡さんの顔がゆっくりと近づいてきて








一瞬腕の力が緩んだ隙を見て




逃げ出し
あなた

冨岡さん!!!!
そういうのは
好きな人としなきゃダメですよ!!!!!!





そう言い残し



部屋を出た






変に心臓がドキドキする。








未遂にしろ


師範にどんな顔して合えばいいのだろう……






私が迂闊だった……






ちゃんとしなきゃ……






そして私は空き部屋をかり







眠ることにした。




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