第13話

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2020/02/20 07:27


それから師範と私は恋仲へとなった。




もちろん周りの方々には内緒で。










そして師範はいつもと変わらず



厳しい稽古をしてくれる。






恋仲になったからといい

甘くされるのは嫌だったから



すごく嬉しかった。




けど、一つだけ大きく変わったことといえば





あなた

痛ッッ!!!!!!!!



稽古中




構えが取れず思いっきり師範の振った棒が



頭にあたり悶えていると
不死川実弥
不死川実弥
おい!!!!
大丈夫かァ?…すまねぇ







今まで笑ってバカにしてたくせに





過保護並みに優しくなって…






すぐ私の傍まで来て


顔を覗き込み心配してくれる






この優しさにまた胸が高鳴り






あなた

ぜ、全然!!!!だ、だ大丈夫ですから!!!!!!







1人緊張してしまい



顔を背けてしまったら







師範は弱々しい声をだし

… 怒ってんのかァ?


なんて言ってくるから





胸が苦しいくらいキュンキュンして……
あなた

怒ってないです!!!!!!
稽古、続き、しましょ!!!!







変にカタコトな喋り方をしてしまい





落としてしまった棒を手にとり




少し師範から離れ構えをとった






すると師範はポカーンとした顔をしてすぐ





ニヤリと笑い
不死川実弥
不死川実弥
なんだ
お前、顔赤いぞォ…照れてたのかァ?



なんて言いながらまた近寄ってくるもんだから





あなた

違います!!
勘違いしないでください~






そういたずらに言うと





腰に腕を回され


グイッと師範の方へと引っ張られ




不死川実弥
不死川実弥
あんま調子乗んなよォ

……また泣きてぇかァ?






そう耳元で囁くもんだから







また体に電気が走るような感覚になり






思わず師範の服の裾を掴むと






不死川実弥
不死川実弥
今日は稽古ここまでにすっかァ





そういいヒョイっと私を持ち上げ







部屋へ戻ろうとし
あなた

ちょ……師範ッッ

不死川実弥
不死川実弥
どしたァ
あなた

いや…あの
お風呂…入りたい……です









さすがに





稽古で汗かいてるし








不死川実弥
不死川実弥
そうだなァ

なら
俺と一緒に入るかァ




そう言いながら私を縁側におろし


私の横へ座った師範。


あなた

え、
一緒に!?

不死川実弥
不死川実弥
……ダメかァ?






こういう時だけ



そんな顔するのズルいですよね、本当に……
あなた

わ、分かりました…
先入っててください





そういい立ち上がり自分の部屋へと


着替えを取りに行こうとすると






不死川実弥
不死川実弥
おう。
早く来いよォ~




手をヒラヒラ~っとさせながら



師範も着替えを取りに行った

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