第4話

2話
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2020/05/02 12:15
産屋敷 かなめ
ふぅ...結構倒せましたね
最終選別を受けるため、藤襲山に来て6日が経ちました
と言っても、もう6日目の夜..明日で選別が終わりです
選別は鬼を斬り、7日間生き続けることで突破できる
例え最終日だろうが油断はできない
しかし..もういいかな..と思えた
そう、陽の光が私の体に差し込んできたのです
いつも感じている陽の光でも、危険から7日間生き抜いたとなると、陽の光にも感謝したくなるものなのです
そして私は、生き残ることができたことの嬉しさを噛み締め、集合場所へ向かった
産屋敷 かなめ
(まだ誰も来ていないようですね)
私が着いた時、まだ誰も到着していないようだった
一瞬、私一人なんじゃないのかと暗い考えを持ってしまったが、私は信じていた

あの女の子のことを
それに、今回の選別を受けている方々は、何かが違うような気がしていた
産屋敷輝利哉
かなめ様
産屋敷かなた
よくぞご無事で
産屋敷 かなめ
言ったでしょ?必ずと
???
猪突猛進!!!猪突猛進ッ!!!
この時、この場にいる皆の頭の上に"?"が立った
???
おい!隊服とやらをよこせ!!
産屋敷輝利哉
皆様がお戻りになられてから、ご説明を致しますので、少々お待ちください
???
なんだとッ?!おせぇ奴が悪い!早くよこせ!!
産屋敷 かなめ
.....かなた、先に階級を刻んちゃいましょ
待つ気はないようだから
産屋敷かなた
はい
そうして、かなたは猪の被り物をした方の手をコネコネと触り始めた
???
何すんだっ!気色悪ぃ!
産屋敷 かなめ
早く降りたいのであれば大人しくしてください
産屋敷輝利哉
こちらが隊服です
産屋敷かなた
連絡用の鴉をつけさせて頂きます
せっかちさんの為にと、説明を省いて着々と準備が進まれる
全てのことを済ませると、猪さんは颯爽と森を降りて行った
猪さんが去った後、

ずっと死ぬ死ぬと言っている臆病さんや
目つきの悪いお方
そして、初めにあった不思議な女の子もやって来た
産屋敷 かなめ
(自分から話しかけても良いでしょうか..)
そう思いつつ、私はその子に話しかけてみることに
産屋敷 かなめ
あの..
???
産屋敷 かなめ
お互い、無事突破出来たんですね
???
(。_。`)コク
産屋敷 かなめ
あの、お名前を聞いてもよろしいですか?
すると、女の子はコインを取り出し、投げて見せた
コインをキャッチすると
栗花落 カナヲ
カナヲ
産屋敷 かなめ
カナヲさんですね^^
私はかなめと言います
産屋敷 かなめ
これからよろしくお願いします^^
栗花落 カナヲ
よろしく
カナヲさんは静かに、それといて悠然とそう答えた
カナヲさんはすごく大人らしい女性だなと思ったが、どこか迷いがあるようにも見えた
すると、残りの1人
額に傷のある少年が到着すると、説明が始まった
着々と説明が進む中...
???
どーでもいいんだよ!鴉なんてェッ!
目つきの悪いお方がいきなり怒鳴り声をあげ、刀は?と、かなたの髪を引っ張りあげたのだ

私は身内が傷つけられたこともあるが、自身の怒りに任せ手を出したことに納得がいかなかった
すぐに止めに入ろうとしたが
???
その子から手を離せ!
離さないなら..折るッ!
額に傷のある少年が、かなたの髪を掴んでいる少年の手を握っていた
額に傷のある少年は本気で言っているように見えた
すると目つきの悪いお方は手を離してくれた
産屋敷 かなめ
かなた..ッ
私はその後になってかなとの元へと行った
すぐにかなたの元へ行ってあげられなかったことが不甲斐ない
産屋敷かなた
私は大丈夫です
産屋敷 かなめ
ならいいけど..
その後は2人に階級を刻んでもらい、玉鋼を選んだ
やはり皆、迷っているようだったけれど、無事決められたようだ
選別が終わると、私は輝利哉達と共に屋敷へ戻った
産屋敷輝利哉
かなめ様が突破できて本当に嬉しいです
産屋敷かなた
私、すごく心配でした
産屋敷 かなめ
あら、私はそんなに弱っちく見えて?
産屋敷輝利哉
それは..ッ
違います..ッ!!
産屋敷かなた
かなめ様はすごくお強い方です
2人はこう見えて、結構お喋りさんなのである
産屋敷輝利哉
選別でお疲れでしょう
隊服、お持ちしますよ?
産屋敷 かなめ
ううん
自分で持つ
産屋敷輝利哉
そうですか..
2人は妹や弟のような存在だ
すごく可愛く思っている
ずっとみんな一緒でいられますように




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