最終選別を受けるため、藤襲山に来て6日が経ちました
と言っても、もう6日目の夜..明日で選別が終わりです
選別は鬼を斬り、7日間生き続けることで突破できる
例え最終日だろうが油断はできない
しかし..もういいかな..と思えた
そう、陽の光が私の体に差し込んできたのです
いつも感じている陽の光でも、危険から7日間生き抜いたとなると、陽の光にも感謝したくなるものなのです
そして私は、生き残ることができたことの嬉しさを噛み締め、集合場所へ向かった
私が着いた時、まだ誰も到着していないようだった
一瞬、私一人なんじゃないのかと暗い考えを持ってしまったが、私は信じていた
あの女の子のことを
それに、今回の選別を受けている方々は、何かが違うような気がしていた
この時、この場にいる皆の頭の上に"?"が立った
そうして、かなたは猪の被り物をした方の手をコネコネと触り始めた
せっかちさんの為にと、説明を省いて着々と準備が進まれる
全てのことを済ませると、猪さんは颯爽と森を降りて行った
猪さんが去った後、
ずっと死ぬ死ぬと言っている臆病さんや
目つきの悪いお方
そして、初めにあった不思議な女の子もやって来た
そう思いつつ、私はその子に話しかけてみることに
すると、女の子はコインを取り出し、投げて見せた
コインをキャッチすると
カナヲさんは静かに、それといて悠然とそう答えた
カナヲさんはすごく大人らしい女性だなと思ったが、どこか迷いがあるようにも見えた
すると、残りの1人
額に傷のある少年が到着すると、説明が始まった
着々と説明が進む中...
目つきの悪いお方がいきなり怒鳴り声をあげ、刀は?と、かなたの髪を引っ張りあげたのだ
私は身内が傷つけられたこともあるが、自身の怒りに任せ手を出したことに納得がいかなかった
すぐに止めに入ろうとしたが
額に傷のある少年が、かなたの髪を掴んでいる少年の手を握っていた
額に傷のある少年は本気で言っているように見えた
すると目つきの悪いお方は手を離してくれた
私はその後になってかなとの元へと行った
すぐにかなたの元へ行ってあげられなかったことが不甲斐ない
その後は2人に階級を刻んでもらい、玉鋼を選んだ
やはり皆、迷っているようだったけれど、無事決められたようだ
選別が終わると、私は輝利哉達と共に屋敷へ戻った
2人はこう見えて、結構お喋りさんなのである
2人は妹や弟のような存在だ
すごく可愛く思っている
ずっとみんな一緒でいられますように
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。