蜜璃さんとも合流し、湯けむりの広がる街へ入って行った
ほんのりと肌に触れる暖かさがとても心地よかった
そして、鬼の出る夜が来るまで、少し体を休めることにした
私は先程食事を取ってしまったので、お茶を1杯だけ飲むことにした
蜜璃さんは当たり前のように桜餅を50個注文された
これは日常茶飯事である
お話によると、蜜璃さんは、通常の方よりも筋肉が捌倍だそう
だから、食べた分だけ強くなるのです!!
蜜璃さんは桜餅50個を簡単にたいらげた
初めて蜜璃さんとお食事をした際はとても驚きましたが、蜜璃さんがあまりにも幸せそうに食べられるので、気には止めなかった
甘味処を出る頃には、日が沈んでいた
私と蜜璃さんは街の近くにある森に目をつけ、入って行った
森は怪しい冷気が立ちこめており、"少しでもここにいたくない"そう思ってしまった
けれど、この街の方を守るためにも、今引く訳にはいかないのだ
そして、背後から嫌な視線を感じたのだ
もちろん気付かない訳がない
私たちは鞘から刀を抜く
蜜璃さんの刀は鉄珍様のお作りになられたもので、薄く鋭い
そして長い
きっと、この刀でたくさんのものを救ってきたんだろう...
私だって、たくさん守って差しあげたい
だから、この刃を振るってみせる
人々のため...自分のために
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体の汚れを落とし、ジャバッと温泉に浸かった
久しぶりに入る温泉はとても体に良さそうな気がした
全身を纏ってくれるお湯が程よく体を刺激してくれる
蜜璃さんの鴉の元、私たちは街からそう遠くない藤の家紋の家へやってきた
藤の家紋の家は、私たち鬼殺隊に恩義を持っている方々で、怪我をした時や緊急の時におもてなしをしてくださるのだ
案内の元、お座敷にあがると、食事もお風呂も済ませてあるので、すぐに就寝した
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!