伊黒様、煉獄様と共にやってきたのは古いお寺
そこから現れた一体の鬼。
一見子供のようにも見えるが、気配からして相当の人間を食べていただろう..
人間を脅かすようであれば、躊躇などしません。
鬼がそう言うと、私たち3人を分散させるように黒い炎が現れ、囲まれてしまった
黒い炎は夜では目立たないので、良く見なければ避けられない
ボトッと、何かが落ちた音がした
私は血鬼術の炎を巻き込み、敵に打ち込んだのだ
皆の反応がこうなってしまうのも無理はないのだ
私が呼吸を使ったのだから...
私の呼吸は"神の呼吸"というもの。。
これは産屋敷家に代々伝わる呼吸だった
だが、この呼吸は他とは少し違った
型ごとに私の気配、、人格が変わってしまうのだ
だけど、私もこれには少し驚いている
記憶や意識は保てているので支障は無いと思っている
しかし、書物を読んでも、このことはどこにも書かれていなかった..私だけがこのようなことになっていたのだ
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鬼を倒した頃には雨も止んでおり、傘の必要はなくなったので、ここで別れることにした
凛から連絡を受け、私は屋敷に戻った
戻ると、水柱の冨岡義勇様と蟲柱の胡蝶しのぶ様がいらしていた
冨岡様はとても物静かな方で、いつでも冷静です。
口数は少ないですが、とても頼れる方です
胡蝶様はとても博識な方で、薬学にも精通しておられます。その知識を利用して隊士の方々のお世話もしてくださっています。
十二鬼月が出たのは那田蜘蛛山という山だそう。
私は冨岡様や胡蝶様と共にそちらへ向かいます
山には至る所に蜘蛛の巣が張られており、不気味な気配が立ち込めていた
胡蝶様や冨岡様の後ろに続いて山を走っていたが、山は思っていた以上に広いので、別れて探索することになった
微かに聞こえた声
私はその声の主を探そうと周囲を探した
"もう殺したくない"確かにそう言ったのが聞こえた
そして私はようやく姿を捉えた
しかし..その声の主は、山に入っていた隊士の皆さんだった...
だけど、明らかに様子がおかしい
一瞬だけ見えた糸のようなもの..
それらは隊士の皆さんについていた
すると隊士の皆さんは突如私に向かって走って来た
だけど、操っている鬼が無理に動かしているせいで、関節などもお構い無しに動かしていた..
隊士の皆さんの攻撃を全て躱し、背後に回ると、私は糸を切った
隊士の方々も無事救出できたので、私は先を急いだ
しばらく走った頃..
気が付くと、私は聞き覚えのある言葉がした方へ足を運んでいた
そこにいたのは、最終選別で見た、額に傷のある少年と、宙に吊り上げられた鬼の女の子だった
様子からして共闘しているようにも見えた
そして、すぐに冨岡様や胡蝶様が駆け付けた
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。