第55話

50話
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2020/11/21 14:49
私は鬼殺隊になりたての頃、柱の皆様と共に合同任務をさせて頂きました。

ですが、その中で、時透様との任務についてはまだお話していませんでしたね

それには、少し訳があったのです...
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産屋敷 かなめ
あの、御館様
霞柱..時透様との任務はどう致しますか?
新たに霞柱になられた、時透無一郎様は、刀を握り、僅か2ヶ月という速さで柱に登り詰める偉業を果たした方です


たった2ヶ月。そんな短い期間ですが、彼は正規の方法で階級を上げ、その実力を見せつけ、自分の努力で上がってきました


誰も遺言はないでしょう
産屋敷耀哉
その件だけど、かなめ
産屋敷耀哉
無一郎との任務は、また後日にしようと思うんだ
産屋敷 かなめ
そう、ですか..
産屋敷 かなめ
分かりました
産屋敷耀哉
任務は遅れることになるけれど、かなめには無一郎の屋敷に行って欲しいんだ
産屋敷耀哉
いいかな?
産屋敷 かなめ
御意
この事に少し疑問を持ちながらも、私は御館様の指示を受けた


私はもちろん、皆様が尊敬する御館様の意志なのですから、なにかしらの理由があることは分かっています











産屋敷 かなめ
時透様、いらっしゃいますか?
玄関の戸を軽く叩き、中にいるはずの時透様に声を掛けた
すると、声こそ帰ってこなかったものの、戸がガラガラと開いた
時透無一郎
どちら様?
産屋敷 かなめ
私は産屋敷かなめと申します
時透無一郎
産屋敷...
じゃあ、御館様の..?
産屋敷 かなめ
はい、妹でございます
産屋敷 かなめ
本日は、兄である御館様のご指示により、こちらに参りました
時透無一郎
えっと..とりあえず、入ってくださ、い..?
時透様は、私への接し方にとても困惑していらっしやるようでした
産屋敷 かなめ
私には立場も権力も何もありません
それに、鬼殺隊としては時透様の部下ですから、お固くする必要はございませんよ(ニコッ
時透無一郎
...じゃあ、入って
産屋敷 かなめ
はい、失礼致します
時透様が柱になって、まだ1週間も経っていなかった現在、時透様にはお付きの者がいらっしゃいません

それ故、時透様は現在、隠の方々の手を借りて生活などを行っています
そして、私がこちらに来た理由は....



時透様のお世話です
お世話と言っても、本来の目的はもう少し違うものですけども
産屋敷 かなめ
改めまして
階級癸、産屋敷かなめと申します
時透様、しばらくの間、時透様の身の回りのお世話をさせて頂きます(ペコ
時透様と対面型に座り、両手を膝の前に置き、頭を垂れる
時透無一郎
君が?
産屋敷 かなめ
はい
産屋敷 かなめ
至らない点が多いかもしれませんが、はっきりと仰ってくださいませ
産屋敷 かなめ
尚、料理のみは今までの隠が行うとのことです
時透無一郎
何で?
時透無一郎
何で君が作らないの?
産屋敷 かなめ
えっと...それは私も存じ上げておりません
時透無一郎
そ、
時透無一郎
じゃあ..よろしく
産屋敷 かなめ
はい、こちらこそよろしくお願い致します(ニコッ
僅か2ヶ月

それだけで規格外だと言うのに、彼の齢は14




誰もが羨ましがる才を、この方は短期間で全て習得した

世間は彼を天才と謳う



でも、そのような簡単な言葉で括りきれないと、私は思っています



彼の可能性はまだまだ未知数です
産屋敷 かなめ
(言い方がおかしいやもしれませんが、先がとても楽しみです)






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