自分でも自分がした事にびっくりしてる。
でも、亜嵐くんは目をまん丸に開いて固まっている。
チュッ
私が謝ろうとした時、それを言わせないかのように私に優しいキスをしてくれた。
すると亜嵐くんはベッドに座った。
大事な話そうだったので私も座った。
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亜嵐くんから告白された。
私は目をつむった。
瞼の裏に居たのは、
亜嵐くん。
昔、お母さんが
『誰かに告白された時、目をつむって。
瞼の裏にいた人があなたの好きな人。
優しさで付き合わないで、ちゃんと自分が好きな人と付き合いなさい。
お母さん楽しみにしてるね。』
お母さん。
私、ほんとに好きだって想える人に出会ったよ。
またキスされた。
さっきよりも長くてとろけてしまいそうなキス。
ほんとはもっと前からなのかもしれない。
あなたが私を救ってくれたあの日から、私は心が動いていたのかもしれない。
あなたが私を救ってくれた。
「救い人」に恋をした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!