(→続き)
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なんだそれは。
いつの間にか手元の酒はなくなり、喉の痛みが、もはや快感と化していた。
今度は自ずから酒に手を伸ばす。それを見た鉢屋先輩は お、と嬉しそうな顔をした。
少し酒が回ってきた私たちは あはは、と笑い合う。
数秒の沈黙の後、鉢屋先輩は ふぅ、と息をついたかと思うと、おもむろにこう言った。
先輩の思いがけない言葉に、私は思わず盃を傾けるのをやめる。
薮から棒に、一体どうしたと言うのだろうか。
「学園長先生にも、そうおっしゃられたんだ」と鉢屋先輩。
……そうか。言われてみれば、鉢屋先輩は五年生でいらっしゃる。
彼ほどの変装技術は、受け継がれるべきものだ。
でも……その後継者がこんな私で、いいんだろうか。
そう思って思わず黙っていれば、先輩は あはは、と笑った。
そう言って私を見つめるその眼差しに、普段のからかいの色はない。
数多いる後輩達の中で、本気で私を選んで下さったことが分かった。
そう言って、先輩は酒をまた煽る。
………本当の目的はそれか、不良学級委員長。
ただ、
断る理由は、ない。
私も、不良学級委員長なのだから。
そう満足気に にたり、と笑った鉢屋先輩は、
空っぽになった自らの盃に酒を注ぎ、
私に ずい、と差し出した。
「月見酒」 END
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こんにちは!茉莉彩です!
ななんと!
星マークが100越えました!!
めちゃくちゃ嬉しいです!!
ありがとうございます!!😭😭😭
こんな作者の作品を愛して下さって、
もうなんと感謝していいやら………(´°̥̥̥ω°̥̥̥`)
亀以下更新にはなりますが、今度も何卒よろしくお願い致しますm(*_ _)m
では、また次回!
ばいちゃ!(*・‐・*)/
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。