┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ドンッ!
走っている途中、誰かにぶつかる
そうだ!学園一クールな立花先輩なら…!
そう思い、口を開こうとした私だったが、
立花先輩が紡いだ次の言葉で、それは叶わなくなった
だ、だめだ……立花先輩も……
咄嗟に身の危険を感じ、その場から逃げ出す
立花先輩の引き止める声なんて聞こえる訳がなかった
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
自室に戻った私は、部屋の隅で蹲り、頭を抱えた
さっきの伊作先輩といい、立花先輩といい……
この学園の中で一体何が起こっているのだろう
2人の先輩方の豹変ぶりに震えが止まらなくなる
その時、「失礼しますよ」という優しい声とともに、襖が開いた
その問いに、私は恐る恐る コクン と頷く
それを見た新野先生は「そうですか……」と俯いた
そう前置きをしてから、新野先生はゆっくりと話し始めた
、
、
私は今日の午後の授業の後、4年ろ組の全員が一斉に教室を出ていったのを思い出した
いつも休み時間に駄弁っている同室のタカ丸さんでさえも
と言って出ていったのだ
いいですね? と念を押してから、新野先生は帰られた
忍たま全員が吸血鬼……?
いつもはかっこいい先輩たちも……
かわいい後輩たちも……
そう考えただけでも、動悸が速くなるのが分かった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。