私は生まれつき身体能力に優れていた。
体操の先生にはいつも褒められるし、
近所でも有名だった。
私の自慢の1つだった。
でも、私の1番の自慢であり、大好きなのは、
パパとママだった。
しかし、5歳のある日、その時は突然きた。
両親は共働きだったため、私は保育園にいた。
いつも通り友達と遊んでいたら
先生が私の方に歩いてきた。
先生は私を優しく抱きしめ、
何回か"大丈夫"と言った。
その後の事はよく覚えていないが、
話によると、両親は運転中に大型トラックに
衝突されて遺体は損傷が激しくお葬式では
顔を見ることができなかった。
そのためか、私は泣く事はなかったらしい。
去年までは元気だったはずのおばあちゃんや
おじいちゃんも施設に入っており、
私は養子になった。
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私は施設に入った後も、ずっと両親を待っていた。
でも、何日立っても両親は迎えに来なかった。
ようやく私は、両親が死んだことを理解した。
そんなある日
この人からは何か嫌なものを感じた。
でも、私はそれよりも孤独の方が怖かった。
だから、私は差し出された手を握り返した。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。