第24話

(番外編) ある女の子
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2021/09/17 05:00
パパ
あなた、また先生に褒められたのか?
ママ
あなたちゃんは凄いわねぇ
パパ
あぁ、この子は天才だな!!
あなた
うん!私天才!!!
ママ
あらあら、うふふっ
私は生まれつき身体能力に優れていた。  

体操の先生にはいつも褒められるし、

近所でも有名だった。


私の自慢の1つだった。
でも、私の1番の自慢であり、大好きなのは、

パパとママだった。







しかし、5歳のある日、その時は突然きた。
両親は共働きだったため、私は保育園にいた。
いつも通り友達と遊んでいたら

先生が私の方に歩いてきた。
保育園の先生
あなたちゃん、大丈夫だから、大丈夫大丈夫
先生は私を優しく抱きしめ、

何回か"大丈夫"と言った。












その後の事はよく覚えていないが、

話によると、両親は運転中に大型トラックに

衝突されて遺体は損傷が激しくお葬式では

顔を見ることができなかった。


そのためか、私は泣く事はなかったらしい。



去年までは元気だったはずのおばあちゃんや

おじいちゃんも施設に入っており、

私は養子になった。






__
あなた
ママとパパ、いつ迎えに来るんだろ
私は施設に入った後も、ずっと両親を待っていた。

でも、何日立っても両親は迎えに来なかった。

ようやく私は、両親が死んだことを理解した。




そんなある日
孤月 誠
君が、あなたちゃんかい?
あなた
(この人誰だろ)
孤月 誠
迎えに来るのが遅くなってすまないな
孤月 誠
今日から私が君のパパだよ


この人からは何か嫌なものを感じた。

でも、私はそれよりも孤独の方が怖かった。






だから、私は差し出された手を握り返した。













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