第63話

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2021/08/04 11:21
あれからしばらくの間は

何も受け入れられなかった
ご飯も食べれなくて
眠ることもできなかった
しんにぃがいてくれれば…それでよかった
なのに……













また少しして

けーすけと話した
全部聞いた
けーすけは…許した
でも、その一虎って人は許せるかわからなかった
頭では理解して許そうと思ってたんだ
でも気持ちがついていけてなかった
それでも許そうと思ったんだ
…しんにぃならそうすると思ったから





































あれから1年
やっとの事でしんにぃがいないという事実を

受け入れることが出来た
けーすけはずっとそばに居てくれた…
それからは特に楽しくも苦しくもなく


普通な暮らしを続けていた
けーすけといるときは楽しかったし
そのときにちょうど "東京の姫" って

呼ばれるようになって

隆や千冬にも出会って

竜くん、蘭くんとも仲良くなった
しんにぃのお墓参りはよく言ってた
しんにぃと話してるときみたいに

沢山話したりした









やっと平和が戻ってきた…そう思っていた








けどそんな平和もすぐになくなった
???
猫宮…あなた だな?
???
いや…藍原あなた
猫宮 (なまえ)
猫宮 あなた
…は?
稀咲 鉄太
オレは 稀咲鉄太
稀咲 鉄太
仲良くしてくれよ、藍原あなた…
猫宮 (なまえ)
猫宮 あなた
っ、!
そう言って不気味な笑みを浮かべた彼
どこか パパ に似ていて
怖かった私は走ってその場から逃げた








それから数日後、また彼が現れた
稀咲 鉄太
おい、待て
逃げるな
猫宮 (なまえ)
猫宮 あなた
っ、
稀咲 鉄太
オマエ、今日から俺の手下になれ
稀咲 鉄太
手下になってオレの命令に従うんだよ
猫宮 (なまえ)
猫宮 あなた
い、いやだ…
稀咲 鉄太
…オマエが手下になるだけで
みんなが助かるのにか?
猫宮 (なまえ)
猫宮 あなた
ぇ、?
稀咲 鉄太
オマエが手下になれば
オマエの大切な人はみんな助かる
稀咲 鉄太
いい話だろ?
そう言ってまた不気味な笑みを浮かべた
猫宮 (なまえ)
猫宮 あなた
っ、ほんとに…?
稀咲 鉄太
あぁ
猫宮 (なまえ)
猫宮 あなた
……分かった
稀咲 鉄太
猫宮 (なまえ)
猫宮 あなた
けど、1つ教えて…
猫宮 (なまえ)
猫宮 あなた
鉄太君…は、なんでこんなことするの…?
稀咲 鉄太
……
稀咲 鉄太
" オマエの父親に力を借りてる "
稀咲 鉄太
からだな
猫宮 (なまえ)
猫宮 あなた
っっ、!!
稀咲 鉄太
来年の8月4日 父親にオマエを
連れてこいと言われている
稀咲 鉄太
オレは手荒な真似はしたくない
稀咲 鉄太
わかるな?
猫宮 (なまえ)
猫宮 あなた
……
稀咲 鉄太
残りの1年どうするか
自分で考えとくんだな
それだけ言って鉄太君はその場を去っていった






























これが私にとって地獄の始まりだったのかもしれない
何もかもが怖くなって
表ではニコニコして楽しそうにしてたけど
本当はずっとずっと苦しかった
しんにぃの夢をほとんど毎日見るようになって
鉄太君の指示に従わなきゃ行けない日々が始まって
父に会って何されるか分からないことが恐怖でしかなくて…
でもみんなに迷惑かけたくなかったら
みんなの前では
嘘ついて
偽って
馬鹿みたいずっと笑って
1人になったときは
何度も泣いて
恐怖心と罪悪感に押しつぶされそうで
ずっと苦しくて
正直何の為に生きてるのか分からなかった
でも
みんなともっと一緒にいたい
しんにぃの分までいっぱい生きたい
誰かを守りたい…夢を叶えたい
今までの思い出を失いたくない
考えたら生きたい理由がありすぎて…
死にたいなんて言えなかった
苦しいし辛いししんどいけど


" みんなが心の中にいる "



そう考えたら生きようって思えたの





だからまだ私は生きれてる _
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過去編一旦終わりです!

過去編は吹き出しじゃなく文章の所は

今あなたが話している言葉?風にしています

なので文章多いです

すみません🙏🏻🙏🏻

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