恭平『…俺の勝ちー!』
あなた『うわぁー』
先に落ちたのは私だった。
すると急に真剣な顔をする高橋恭平。
恭平『じゃあさ…』
恭平『俺のこと好きになって』
あなた『…へ?』
何を言っているの?
もしかして…気づいてる?
恭平『…初めてあった時から薄々気づいとった』
あなた『…』
恭平『…女やって』
やっぱり遊び人には分かってたか。
恭平『俺、他の女全員と縁切った』
あなた『…え』
恭平『お前が好きやから』
あなた『…』
恭平『本気なんや』
彼の真剣な顔を見て
嘘じゃないんだと分かった。
恭平『負けた方が勝った方の言うこと聞くんやったよな?』
あなた『…分かった』
恭平『まぁ、そんな無理に言わんけどな』
ちょっとずつな?と彼は私の頭を優しく撫でた。
また、私を悩ませる存在が増えた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!