第61話

61
18,600
2021/07/27 13:24
駿佑side

駿佑『…っあぁ!』


俺はイライラして頭をぐしゃっとした。

なんでこんな余裕ないんやろ。












駿佑『…』


あなただって怖かったやろうな。

涙目やったし。

嫌われて当然や。













あなた『道枝』

駿佑『…ぇ』


するとドアが開いてあなたが後ろから抱きついた。














あなた『…ごめん』

駿佑『…』

あなた『…仕事忙しいのに…イライラさせちゃって…』

駿佑『あなたは悪ないよ』


そう言って俺はあなたの腕をゆっくり離す。

そして振り返る。













駿佑『…俺、余裕ないねん』

あなた『…?』

駿佑『…あなたのこと本気で好きやから』


そう言うと

あなたは俺の頬を優しく手で包んだ。














あなた『…ごめん』

駿佑『…いいよ』

あなた『…』


まだ納得いってないようなあなた。

俺は思いっきり抱きしめた。














駿佑『これでチャラにするから』

あなた『…わかった』


好きな人って、こんな偉大なんやな。

プリ小説オーディオドラマ