恭平『ほんま気分下がるわ〜』
あなた『…大丈夫?あの子…』
恭平『ほっとけ、あんなしつこい奴初めてや』
そう言って歩き始める。
あなた『…あの子泣いてた』
恭平『そうやな』
あなた『…』
“変わっちゃったね”
そう言った女の子の目は悲しそうだった。
恭平『俺さ、前まで寄ってきた女は誰でも付き合えたんや』
あなた『…』
恭平『でも好きな女が出来てから他の女を見ても全然付き合おうと思えんなった』
そう言って私を見る。
その目は愛おしそう。
恭平『…どういう意味か分かるよな?』
あなた『…』
これ以上、困らせないでよ。
恭平『お前に惚れとる』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!