第12話

重大告知
650
2020/05/11 01:32
その後泣き止んだ2人は、一息付きベッドに戻った。
ななもり
2人とも……大丈夫?
ころん
うん。なーくん、ありがとう。
さとみ
なーくん、ありがとうね。
ななもり
俺は何もしてないよ。
そう言って、ななもりは2人を見つめながら笑った。それが2人の心を温めてくれた。
急にパッン!っと音がして、何かと思えば、ジェルが両手を合わせて
ジェル
もぉ、昼になるし俺たちはここで解散して、ご飯食べに行こーぜ
と言い出した。
るぅと
そうですね!そうしましょうか!
莉犬
うんうん!俺もお腹すいちゃった!
ななもり
じゃぁ、ご飯食べに行こうか。
さとみ
みんな、楽しんできてね!
ころん
いいなぁ〜!
そう言いながら、2人はみんながいなくなるまで見届けた。
その後、2・3日は何事もなく、みんなにバレずに過ぎていった。


そして、重大告知がある日曜日、当日。
さとみところんは、じっとスマホを見つめていた。
Twitterで重大告知と載せてから、リスナーさんのコメントはとても荒れていた。
リスナー
『 重大告知ってなんだろー!!!!』
楽しみにしている人もいれば、不安に思っている人もいた。2人は、心が痛むばかりだった。
楽しみにしてる人には、その笑顔が一気になくなると思う怖くて……不安に思っている人も……もっと、嫌な思いにさせてしまうのではないか……そんな気持ちでいっぱい、いっぱいだった。
ころん
はぁ……どうしたらいいんだろうな。
さとみ
早く戻ることを考えないとね〜。
ころん
……。もぉ、無理なんじゃあないか……。
さとみ
何諦めてるんだよ。さとみくんらしくないよ。
さとみはそう言って、ころんの目の前に立った。
ころん
だって…………どうやったら戻るんだよ。
さとみ
それを2人で考えようよ。
ころん
おれは……もぉいいよ。
それを聞くとさとみはころんの胸元を掴んで言った。
さとみ
また……また……、戻って……すとぷりに帰ろうよ……。そして、ゲーム実況しよ?さとみ……くん?
ころんは、その姿を見て心が拒絶した。
ころん
おれは……おれは!もぉ……いいんだ。あんな辛い思いするぐらいなら……ころんのままでいたい……。
それを聞いたさとみは、ころんの頬を右手で……パッチン!っと叩いた。
さとみ
そんなの……そんなの、おかしいよ!さとみくんじゃあない!!!もぉ、知らない!僕、部屋変えてもらうから!!!
そう言って、さとみは部屋から飛び出してしまった。

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