太陽が昇ってしばらくたってる
結構やばい
サラシを巻くのに時間使うから早く起きようとしてたのに
このままだと誰か来る
ササッとベッドから抜け出しサラシを巻こうと服を捲る
パジャマのズボンだけ、というかなりアブナイ格好
サラシに手を伸ばし巻き始めた途端にドアをノックする音が響いた
そこまで言って気がついた
私、着替え中じゃん
変態の格好してんじゃん
つーか男のフリしてたろ…
しかし時すでに遅し
ドアノブを回す音がして メイリンが入ってこようとしてた
幸い荷物でギリギリ前は見えてないっぽかった
慌ててメイリンを追い出し荷物を引き取る
たくさんの箱、箱、箱
荷物を捌くのは後回し
サラシを巻き付け 外に出る
我ながら完璧な男装
ここでの仕事は良く言えば使用人
悪く言えば雑用係だった
それもそうだよね
執事もメイドも料理人も庭師もいるし
人手には困ってないらしい
でも 私ほど腕が経つような奴をみすみす逃すのはお気に召さなかったようで
原作通りの展開に少しテンションが上がり口をすべらした
これ以上なにか言っても逃げても逆効果だ
なにか上手い言い訳…
逃げるようにしてその場を立ち去った
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。