黒尾鉄朗
いつも、黒尾に好きと言われてて、自分も言いたいらしい。
愛してるゲーム
夢主の部屋 時間不明
慣れてる感じの彼氏といつまでも初々しい彼女
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『好き...』
なんて、小っ恥ずかしいこと、私には言える訳でもなく。ただ人形を目の前にして、彼の顔を思い浮かべて言うだけ。
『面と向かって言えたらなぁ...』
「何を?」
『鉄郎に好きって。』
「俺に?」
『...!?』
あー。終わったよね。こんなの。積みゲーだ。
『な、ななな、なんでいるのよ!』
黒尾「お前の母ちゃんが入れてくれたんだよ。」
『だからって!ノックくらいしてよね!』
黒尾「おー、覚えてたらなー。」
『ちょっと?!』
黒尾「で、あなたの言いたいこと俺に言ってよ?」
『ゔ...』
黒尾「じゃあ、俺が言ったら、あなたも言えよ?」
『だめ!鉄郎は簡単に言うから、だめ!』
黒尾「じゃあ、愛してるゲームしようか」
『なっ、』
黒尾「じゃあ、お前が愛してるって言う側な?」
『なんでよ!』
黒尾「まぁまぁ、じゃあ、よーいスタート」
愛してるなんて気安く言ったら価値が下がるじゃん...
『ほんとに言わなきゃだめ?』
黒尾「もちろん。」
『ゲームだから言うんだよ?わかった?』
黒尾「ふーん?」
『...してる...』
言葉が喉につっかえたかのように出てこない
黒尾「なに?聞こえない!」
グイッ 鉄郎の襟元を引っ張って耳元で
『愛してるよ』
黒尾「っ!も、もう1回」
『鉄郎ちょっと紅くない?』
黒尾「早く~」
『んー...』
『テツ、愛してる』(ボソッ)
鉄郎は、耳元が弱いの知ってるよ。
あとごめん。声出ないから...さ
黒尾「俺の負け...じゃあ、逆な?」
『えっ。』
チュッいきなり近づいた鉄郎の顔。唇に柔らかな感覚。唇から人の体温が離れたらおでこがコツンと当たって
黒尾「愛してるよ」
「っ/////」
黒尾「俺1発だったから、俺の勝ちな」
でも、ゲームだから愛してるだなんて言えたんだ...ゲームすごい。
『鉄郎、いつもありがとね?その...なんて言うか...大好きだから...』
黒尾「俺の彼女可愛い。しんどい」
顔を隠しながらゴロンゴロンしてる。乙女か
黒尾バッ
ギュゥゥッ
『ちょ、鉄郎苦しい...』
黒尾「あなたは俺のだから離れて行くなよ
愛してる 。」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。