『腐女子』が世間に広まったと同時に、『一礼三拍手一礼』がデマだと広がった。
おかげで使用人に話しかけても困った笑顔で流されるし、というか元から近づかれないし...
「ちょっ、リムルさん!リムルさんのせいで私めっちゃ避けられるんだけど...!?」
リムル『ははは。「お前から出る言葉は全て信じるな」とも広めておいたぞ。』
「全てじゃねぇし!半分だし!!」
リムル『いや、半分認めんのかよ。』
初めの頃と逆戻りだぁぁ。
ガバーーーーーン!!
急に扉が壊れそうなほど荒々に開けて入ってきたのは、ツインテール少女だった。
ミリム『たのもー!遊びに来たのだ!』
「か、かわえぇ」
ヨダレが垂れていることに気づかず呆然と立つ。
リムル『おい、垂れてる垂れてる。汚ぇ。』
いっけね、思考がやられちまった。
敵の技か...?
こりゃ強敵だぜ、ぐへへ。
ミリム『む?見ぬ顔だな。お前...』
ツイン少女が私に近づき周りをうろちょろ見回す。
ミリム『っあ!思い出したのだ!人間の国を破滅した奴だな!』
わっはっは。と声を上げて笑う姿も可愛い...
てか何この子、露出しすぎじゃない?
あらやだ大変。変なおじさんが寄ってきちまうよ。
今度は私がミリムの周りをうろちょろし服を(ついでに匂いも)観察。
ミリム『むむ?なんなのだ。』
やばい、めっちゃ刺激臭...
ミリム『?』
なんだろう.....焦げ臭い?臭くはないけどとにかくヤバそう。
「あの...つかぬ事をお聞きしますが、ここに来る前何してました?」
こんな華麗な少女に敬意を払っているのは、この世界では見た目で判断してはいけないと知っているからだ。
いい例えがリムルさん。めっちゃ可愛い少女だか、強いし、おっさん臭いし。
そしてこのツインガール。オーラが只者じゃない。
ミリム『あぁ、さっき少しガイヤと遊んでいたのだ!』
⚠️ガイヤはミリムのペットドラゴン。分からない方はインターネットへGO
リムル『虐めてただけじゃ.....』
リムルさんが横でボソボソ言っているが、聞こえているはずのツインガールはあたかも聞こえてないように無視をした。
道理で焦げ臭いなと思ったわけだ。
リムルさんが転生者であり、元男だったという話は個人で聞いた。
だからおっさんの前でそんな格好はダメだ!ツインガール!
リムルさんに見んなよオーラを出していたら意味わからんとはてなを浮かべる。
リムル『なんだよ。』
「いやなーーんも。エロ親父だなーと。」
リムル『はぁ?』
ミリム『むむ。親友をエロ親父呼ばわりされては困るのだ!』
なんて可哀想な子っ。ずっと操られてたのね!!
「ツイn.......あの、服装それ危ないんじゃ...」
ミリム『何が危ないんだ?私に危ない事などないぞ。』
いやぁ...ね?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。