黒の王座
ゆったりと1人がけの椅子に腰掛ける
それを見上げるは俺を信じ、付いてきてくれる者たち....
始)俺はあいつらの為にも負けるわけにはいかない。
この剣が例え折れても
この意思が踏みにじられようとも
最後まで俺はこの戦場に立ち続けるだろう
仲間を信じ、信念を貫いて
相手の王の首に剣を突きつけるその日まで
黒と白の盤面の上で踊るのだ
「CHECKMATE」の声が上がるまで...
白の王座
冷たい椅子に腰掛けながら
見下ろすのは僕の為に存在する彼ら
隼)さぁ、僕のために踊るといいよ。
ワルツを踊り、その手を血に染めて
錆色に染まった剣が折れるまで
静かに待つとしよう
僕が断罪されるならそれでも構わない
黒の王様が目の前に現れるその時を
待ち続ける
何故なら...
「CHECKMATE」そのコールが上がるまで
この狂演は続くのだ。
続くのか、続かないのか...
暇つぶしに
なんとなくチェスを題材に書いてみました。
誰か挿絵描いてくれないかな...なんて。
絵心欲しい。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!