第222話

月花神楽〈SS〉
80
2020/08/17 04:29

紅の華、漆黒に燃え月白となる

シャン、と鈴が鳴る
北と南に別れど、焦がれるままにひらり舞う

シャン!と鈴が鳴る
漆黒の衣を翻し、今は見えぬ姿に剣を抜く

紅の華は彼方と此方を繋ぐ華...

隼)もうすぐ祭りが始まる。
始)互いの舞を披露する神楽祭...

唄えや踊れや月花神楽

神へと鳴るそのために


隼)♪〜
海)ご機嫌だな、隼。
隼)ふふ、久しぶりに会えるからね。
海)国同士の会合の時に会うだろ。
隼)そうだけど、明日は特別だからね。

新年の会合で顔を合わせても
言葉を何度か交わすだけ
でも明日は違う...

互いの命を燃やすような
運命さえも縛れない
全てをかけ神楽を披露する

隼)早く会いたいな、始。
海)仕方ないな、今日は飲むか!
隼)おや、いいのかい?
海)どうせ寝れないんだろ、
明日に差し支えない程度に付き合ってやるよw
隼)ふふw ありがとう、海。

見上げた月夜の先にいると信じて
再会を祝う酒

・・

漆黒の夜空に浮かぶ月白を見て馳せる
きっとあいつも見ているだろう

始)いよいよだな。
春)そうだね、もうすぐだ。

武を捨て平和な世になろうとも
争いはきっと消えないだろう
唯一の武を持つ俺たちでさえ
その火種は消せはしない

始)だから舞うんだ、俺たちは。
春)なに?緊張してるの始。
始)いや、月と話してた...のかもな。
春)俺がいるんだから、俺と話そうよw
始)それもそうだな..飲むか?
春)始のお誘いなんて光栄だな、付き合うよ。

今宵は月夜で祝う平和の杯

始)乾杯。
隼)ふふw 乾杯..


終わり









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