終幕
キン!キィン!!
剣と剣がぶつかり合う
隼)あぁ、楽しいよ...始。
始)俺は最悪の気分だ...!
もはや誰もいなくなった盤面で
2人で踊る
隼)君は何人に託されてきたの?
始)お前は何人差し出した!
白と黒の盤面に重なる骸はいくつあるのか..
兵士も塔も必要ない
騎士や僧侶は置いていく
側に立つ女王ですら邪魔でしかない
隼)ここには僕たちだけでいい。
始)どうして、お前は!
親友だった、戦友だった...
だけども今は、剣を交じえる事しかできない
始)どこを間違えた!?
隼)最初から、かもしれないね。
白の剣先が飛ぶ、
鈍い音とともに地面に突き刺さると
黒の剣先が僕の首に向けられる
隼)さぁ、終わりを告げて。
始)... CHECKMATE。
終幕の鐘がなる
死ぬのは僕だけでいい、
君なら彼らを死なさず捕虜にしてるだろう?
叶わぬ夢が叶うなら、
この先の未来は違う出会いを
・
・
隼)って過去を見たんだ。
始)どんな夢だ、それは。
隼)少し、シュンってしちゃってさ。
始)所詮は夢だろ、気にするな。
隼)そうだね、CHECKMATE!
始)む。
隼)今度は僕の勝ちだね。
始)今度は?まだ1戦目だろ、もう一回。
隼)ふふw そうだね、この遊戯なら何度でも。
終わり
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!