第172話

ミニミニ小話集〈天気雨〉
88
2020/03/16 13:10

天気雨

雨が降る
空は青空なのに雨が降る

涙)雨だ。
郁)本当だ、これって天気雨って言うんだよね?
涙)うん、キツネさんの結婚式ってのも聞いた事あるよ?
始)それは、狐の嫁入りだな。
郁)なんで嫁入り、なんですか?
始)春ぺディアがいないから詳しくは省くが、
狐が狐火を焚いて列をなす嫁入りを元に
天気なのに雨が降る現象と狐火の怪しさとを
かけて呼ばれたらしい。

涙)へぇ、キツネさんの結婚式は凄いね。
始)迷信で、本当に狐火を出すわけじゃないけどなw
郁)昔の人は面白い言い方をしますよね。
始)そうだな(微笑んで)
この雨だ、すぐ止むだろうから近くのカフェで
雨宿りでもするか?

涙)いいね✨
郁)いいですね、行きましょう!
(2人がカフェを目指して先に行く)

2人の後を追いかけながら

始)天気雨か、たまにはこんな日も悪くないな。

雨降る空に太陽が煌めいて
少しだけ特別な、そんな1日

終わり


天気雨

志)む、雨か..
葵)こんにちは、志季さん。
志)葵、こんにちは。
葵)天気雨ですね。

志)あぁ、傘を持ってないから困った。
葵)あ、折り畳み傘ありますよ使いますか?
(傘を差し出しながら)
志)それだと 葵が困るだろう。
葵)駅まで行けばあとは地下から向かえるので
大丈夫です。

志)なら、駅まで一緒に行くか。
(傘を受け取って)
葵)えっ?
志)相合い傘、悪くないだろう?
葵)ははw 光栄です。

2人並んで傘をさす
会話はきっと天気雨なのだろう

終わり

天気雨

空)あー、雨だぁ。。
壱流)ホントだ、やだなぁ。。

空)帰るだけ?✨
壱流)帰るだけ✨
2人)濡れて帰りますか!

晴れた空から降ってくる雨にテンションを上げて
寮まであと少しの場所から走り出す

空)あ!虹だ!
壱流)おお!!

濡れるのなんてへっちゃらで
特別な日をめいいっぱい楽しんで

空)あー!!
壱流)なんだよ!?
空)叫びたくなっただけ!w
壱流)なんだよそれw

青い春が走り抜けていく

終わり

天気雨

春)クシュン。
涼)風邪ですか?
春)いや、噂されてるのかもねw
涼)天気雨のせいで少し冷えますから
気をつけてくださいね、春さん。
春)ありがとう、リョウくん。

里)あれ?珍しい組み合わせだねw
涼)里津花さん。
春)この天気雨で雨宿りしてたら偶然ね。
里)そうなんだ、せっかくだし時間があったら
お茶でもしない?
春)いいね、なら苺狩りでもする?
涼)苺狩り?

春)ほら、あのカフェで苺フェアやってる。
里)本当だ、よーし苺狩りだ☆
涼)了解ですw

訪れたカフェに先客がいたのは言うまでもなく

終わり


天気雨

隼)やれやれ、急に降ってくるとは。

空を見上げて呟く
晴天に雨

隼)天気雨なんてね、
おまじないで濡れないんだけども。

少し近道で事務所へと歩く

隼)おや?これは綺麗なお嬢さん、
ここにいては雨に濡れてしまうよ?

不意に見つけた彼女に声をかける

隼)ほら、おいで雨宿りでできる場所まで
連れて行ってあげよう。

フワッと抱き上げてみると
気持ちよさそうに身体を預けてくれる

隼)いい子だね、それじゃ少しだけデートしようか。

にゃ〜♡

天気雨の中、腕の中の温もりに癒されながら

終わり


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