第32話

〈Growth〉Flower
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2019/08/18 12:53
花屋の前で立ち止まる、
綺麗な赤い花が風に揺れ、咲き誇る

まるで君のようだと思いながら、
花に囲まれる君に会いに店内に入る...

いらっしゃいませ、
あ....またきてくれたんですね。

ふんわりと笑う君に嬉しくなる、

昴)店先の赤い花、綺麗ですね。

そう言うと、嬉しそうに...

はい、私も気に入って仕入れたんですよ

昴)一輪、下さい。

お願いして、一輪だけ買う

ありがとうございます。

渡された花を見ながら....

昴)この花...最初に見た時から、君のようだと思ったんだ。

綺麗に咲き誇る、凛とした姿....

昴)うん、とても綺麗だ....

そう言って、この花に口づけを送る
君は赤くなるだろうか....

昴)君が好きです、この花を君に贈りたい。

君の笑顔が花開く.....


終わり

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「Flower」

部屋への扉の前に立ち、深呼吸。
吸い込む息は少し冷たくて、
吐き出す息は俺の心のように熱い...

手には、淡い紫の花束...

涼)...少し緊張する。

誰に言うわけでもないけれど、
心の呟きが、現実に変わるほど...

今日は君の誕生日、ここは君の部屋の前

約束の時間より早く来たのはサプライズ
チャイムを鳴らして、花束を見せて
笑う君が見たいから.....

涼).....よし。

チャイムを鳴らす、奥から君の声...
鼓動が煩い....ゆっくりと扉が開く...

どうしたの、約束よりも早いんだね?

背中に隠した花束が揺れる...

涼)誕生日おめでとう、君が産まれて来てくれた事に感謝を....

花束よりも輝く、笑顔が咲いた....

終わり



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「Flower」


花屋の前で君が立ち止まる

ねぇ、部屋に飾るお花、買ってもいい?

何か気に入ったのがあったのかそんな提案をされる

剣)ん、いいんじゃないか?好きなの選びなよ。

うん!

無邪気に花を選び始める君を見ながら待つ
あれでも無い、これでも無い......

沢山ある花の種類に目移りする君、
可愛いんだけど、なんか違う.....

剣)決まった?

ごめんね、もうちょっと待って!

このやり取りは何回目だっけ?
今日は久しぶりのデートの帰りなんだけどな

耐えきれなくなった俺は近くにある花を取り

剣)すいません、この花下さい!

えっ?

驚く君は置いといて、紫の花を一輪購入

剣)ほら、帰るぞ。

君の手を引き、再び帰路へ....

ごめんね待たせて、怒っちゃった?

そう聞いてくる君に向き直り、

剣)せっかくのデートなんだから、花に君を取られたく無かったんだよ...

選ぶ君も可愛いけど、やっぱり俺を見て欲しいから

剣)俺たちの間にいるのはコイツで充分!

さっき買った花を渡しながら宣言する、
君は笑った、最高の花を咲かせて.....

終わり


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「Flower」


今日はある決心をして、ここにいる
待ち合わせ場所、1時間前に到着....

衛)うぅ、ドキドキする。

広場の時計を見ながら、君が来るのを
今か、今かと待ちわびて...

この時間が好き、
君の事だけを考えていられるから....

衛)やっぱり、驚くだろうか....

決心は揺らがない、だけど君の反応を考えてしまい少し不安になる....

近くの花屋が目に入る、店先には赤い花
風に揺れるその花が勇気をくれる気がして...

衛)すいません、この花を下さい。

思わず買ってしまった...

待ち合わせの時間、足早に駆け寄って来る君

ごめんね、待たせちゃった?

衛)ううん、時間ぴったりだよ。

よかったと笑う顔を見て、覚悟を決めた

衛)あの、君に伝えたい事があるんだ。

赤い花束を差し出して、勇気を出して...

衛)君を愛しています、俺の気持ち受け取ってもらえますか?

////

突然の事に驚く君、その後には笑顔...

はい、喜んで...

花束を囲んで、2人の笑顔が花開く...


終わり





おまけ〈里津花〉

「Flower」


君への想いを込めて、花を選ぶ

「好きだよ」は桃色の花

「愛してる」は赤色の花

「側にいて」は黄色の花

「ありがとう」は青色の花

溢れる想いが重なって、花束へと変わる...

里)ふふ、選びきれないね。

溢れる想いを抱えて、君に会いに行くから

里)...君の気持ちを聞かせて欲しい。

それが同じ想いだと嬉しいから...

里)楽しみだなぁ....ふふ。

風が想いを揺らし吹き抜けて行く

終わり

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