誰かが私に、声を掛けてきた。
男の人の声。
私は泣き止めない。
??「風邪引きますよ。」
私は無視し続けた。
??「馬鹿なんですか?雨の中座り込むとか。」
カチン ときた。
あなた「関係無いじゃないですか、」
??「そこにいられても邪魔なんだよ。」
あなた「うるさ…………、」
男の人が、傘と手を差し出した。
??「黙って、俺の家に来てください。」
あなた「…………」
??「ほら、立って。」
私は仕方なく立ち上がった。
しょうがなく、男の人についていった。
私の中で、ひとつ引っかかっている事がある、
この男の人の声、聞き覚えがある。
顔も、見た事ある。
街頭の光が男の人をやたら眩しく照らす。
雨は小降りのまま、止まない。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。