あなた side














キキーーーッッッッという聞きなれない音と




その直後に聞こえたキャーーーーという沢山の悲鳴




目の前で起きたことを理解するには時間はかからなかった




だって私は生きていたから






あれから5年の年月が、時間だけが過ぎていった。




私はあの時のまま。




一生誰も私を許さないし、私も許さない。




それが私に出来る唯一の償いだと思うから。




そうしてまた償いの一日が始まる。


































大西     「あ、あなたちゃーん！こっちのテーブルお願ーい！！」




『はーい！！』




西畑     「そんな一気に持たんでもええって笑」




『ああ、ありがとう！いいとこあるやーん！』




西畑     「うるさいわ笑」




大橋     「あ、あなたー、オーナーが休憩入っていいってさー！あとは任せてー！！」




『今からお客さん増える時間やん！一緒にするで！』




大橋     「いや大丈夫やって！！今日もこれ終わったら掛け持ち先行くんやろー？」




『それとこれとは話別やから！』




オーナー     「あなたーー」




『はい？』




オーナー     「目の下にクマあるし、今は寝といて。」




『大丈夫ですってば！』




オーナー     「…………（デコピン）黙って寝とけ」




『いっっっっっっった！！！！』




西畑     「はは、自業自得や笑」




大橋     「大人しく寝ときー笑」




大西     「後でメイクしてあげるから〜」




『うわーん助かるありがとーう！！』





























なんていうありふれた日常




でも私には幸せすぎる日々。




私には幸せになる資格なんてないのに。




早く抜け出さなきゃ、




そう思っても辞めたら辞めたで迷惑はかかるし、なかなか1歩を踏み出せずにいた。




私の目の下にクマが出来始めたのは5年前から。




後悔と罪悪感から眠れず、限界を超えて意識を失わないと眠れない体質になってしまった。




だから今この休憩室で目をつぶったって仕方がない。




それよりも今月はいくらだろうか、なんて考えていた時だった




オーナーが部屋に入ってきたのは





























オーナー     「寝てる時にごめん、あなたの知り合いって名乗る人が来てんけどどーする？やめとく？」




『え？誰やろr』




？？     「お姉ちゃん、、、！」




『…………………っえ、…たく、や、』




オーナー     「え、ちょっと、」




弟     「………っ、やっと見つかった、、、」




『なんでここ、に、』




弟     「一緒に帰ろ。……“ みんな ” 待ってる。」




『ううん、帰らない、……っだって私、！』




弟     「あなただけ、、、！！……お姉ちゃんだけがずっと自分を責めてる、」




『……ううん、ううん、違う、違、だって、』




オーナー     「あなた？ちょっと落ち着け、って、」




『私は、………っだって本当h（倒れる）』




弟     「……っお姉ちゃn、、、！」




西畑     「………あっぶな、、、（支える）」




オーナー     「……大吾、助かった、」




西畑     「たぶん寝てないだけなんで大丈夫やと思います。……でも今日はもう終わりにしといた方がいいんちゃうかな、と、」




オーナー     「そうやな。……弟くんなら連絡先渡しても問題ないと思うし、また日を改めて来てもらえると助かる。」




弟     「はい、……ご迷惑をおかけしました。」







































途中からはあとから聞いた話




弟が私のバイト先のカフェに来たこの日から私の人生はまた違った方向に傾いたんだと思う




本当は弟なんかじゃないけれど。




そういえばこの日の空は曇っていたなぁ、なんて、