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第11話

サイコパスの秘密 side:黒瀬
少しだけ背伸びをして
俺の頭をよしよしするひなた。

得意げな笑顔。
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
(可愛い。きっとしつけは順調
だとか思ってるんだろうな…)
 

従順なフリをして彼女のよしよしを受け入れる。

あんまりにも可愛くだまされてるから
自然と笑みがこぼれた。
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
ねぇひなた
明日の朝は家の用事があるから
先に学校行っててくれる?
一ノ瀬 ひなた
一ノ瀬 ひなた
そうなんだ…

なんだか寂しそうな反応に
俺の行動は間違っていなかったと確信する。

ひなたはもう俺と一緒に登下校するのが
当たり前になってるよね。

気づいてる?
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
ごめんね
一ノ瀬 ひなた
一ノ瀬 ひなた
ううん、大丈夫だよ!

寂しそうなひなたの頬に手を伸ばす。
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
俺に任せて
一ノ瀬 ひなた
一ノ瀬 ひなた
え?何を?
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
ううん、なんでもない

さてと、どうしよっかな。






​────翌日。


俺は少し早めに家を出た。

目的地はバス亭。


1台、2台、3台とバスが通り過ぎた後
4台目でやっとお目当ての男を見つけ
俺はバスに乗り込んだ。
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
 みーつけた…

そう小さく呟きつつ、人混みをかき分けて
とある男の背後に立った。
おじさん
…ごほん!

お目当てはもちろん
俺のひなたに身の程もわきまえず痴漢した害虫。

ちょうど交番の前で停まるバス亭が近づいた時、
俺は躊躇ちゅうちょせず男の手を掴み上げた。
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
痴漢のおっさん
おじさん
ひっ!な、何のマネだ!!
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
昨日俺のひなたに触っただろ
おじさん
はぁ!?
…あ、お、お前は!
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
でも残念だな~
痴漢って現行犯じゃないと
捕まえるの難しいらしいんだよね
おじさん
ほっ…そうか…
君、失礼だぞ!
誰かと間違えてるんじゃないか!?
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
そうかな?
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
すみませーん!
このバスでこいつに
痴漢被害にあった人~!

大声でそう言うとバスの中の女性たちが
一斉にこちらを見た。

それも憎しみを込めた目で…。


その後はあっと言う間だった。

おっさんは複数の女性たちに捕まり
流れるように警察に連行されていった。
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
 俺はキッカケを作っただけ
これくらいはいいよね?ひなた

バスから降りて見あげた曇り空は
なぜかいつもより綺麗だった。




黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
あ…まだいたっけ?
ひなたの害虫

ふともうひとりのお目当てが頭に浮かび
俺は教室とは反対方向に足を進めた。




​────保健室。
先生
体調悪いなら学校なんて
休めばいいのに~!
先生が家まで送ってあげよっか?
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
学校のせんせーが
そんなこと言っていいんですか?
先生
黒瀬くんだけだから…

甘ったるい声で生徒に色目を使う担任。
正直こいつも目障りだ。

黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
俺、ちょっとクラクラするかも

わざとふらついて先生に倒れかかる。

とん。
先生
きゃ!
ちょっと大丈夫?

突然の壁ドン状態に頬を染める先生。

黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
せんせー
ちょろすぎ
先生
え?
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
ねぇ…俺
先生になら…いいよ?
先生
な、なに言って
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
せんせーは俺よりオトナでしょ?
なら、リードしてよ…
核心的な言葉はわざと避けて
誘うように自分のシャツのボタンを
ゆっくりと外していく。


その後は正直、ただただ不快だった。

まぁ材料は揃ったし
これもひなたのためだから…。



​─────
​───
星野 優香
星野 優香
ちょっとこれ見てよひなた!
一ノ瀬 ひなた
一ノ瀬 ひなた
何これ?
女教師が男子生徒を襲う…?
ってこの写真、担任の先生じゃ!?
星野 優香
星野 優香
そうそう!
朝からSNSで拡散されてて
リツイート数ヤバいことになってるの!
一ノ瀬 ひなた
一ノ瀬 ひなた
10万リツイートって
こんなのもう…
星野 優香
星野 優香
流石にアウトだよねー!
次のクラス担任は
イケメンがいいな〜
一ノ瀬 ひなた
一ノ瀬 ひなた
次って…
気が早いな〜

クラスが騒がしい中
俺は一人達成感を味わっていた。

これでひなたの周りの害虫はいなくなった。

明日からまた平穏な日々が待ってるはず。





​─────そして放課後。
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
ひなた一緒に帰ろ
一ノ瀬 ひなた
一ノ瀬 ひなた
うん!ってあれ?
きょーちゃんのシャツ汚れてるよ?
ピンクの…絵の具?
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
えっ
襟元にはべっとりと今朝のリップがついていた。

あの女…!
わざと見えるところに…!
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
あ、ああ…
そう、これは絵の具だよ
一ノ瀬 ひなた
一ノ瀬 ひなた
今日美術の授業あったっけ?
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
掃除当番が美術室だったから
そこでちょっと汚しちゃったかも

とっさにそれらしい理由うそを見つけるのは得意だ。

俺の秘密はひなたにはバレちゃダメだから。
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
そうだ
今日のご褒美まだだったよね?
一ノ瀬 ひなた
一ノ瀬 ひなた
え!?また!?
最近ちょっと多くない?
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
今日は特に問題も起こさず
いい子にしてたでしょ?
だから、ほっぺにキスがいいな
一ノ瀬 ひなた
一ノ瀬 ひなた
へ?!

ひなたの顔がかっと赤く染まった。

でも、大丈夫なはず。

最初はパーソナルスペースに入るところから始めて
徐々にスキンシップを多くしていった。

今じゃもう手を繋ぐことすら抵抗なしだもん。

黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
教室には誰もいないよ?
一ノ瀬 ひなた
一ノ瀬 ひなた
で、でも
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
誰か来た!
今のうちにしないと
見られちゃうかも
ぐっと頭を下げてほっぺを近づける。

黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
ほら早く!
一ノ瀬 ひなた
一ノ瀬 ひなた
うっ、わかったから!
目閉じてて!!

数秒後…ちゅっという小さなリップ音とともに
頬に熱を感じた。
黒瀬 恭平
黒瀬 恭平
…っ!!
ほ、本当にしてくれると
思ってなかった…かも
一ノ瀬 ひなた
一ノ瀬 ひなた
なんできょーちゃんが照れてるの!?
恥ずかしいのはこっちだよ!

わたわたと照れるひなた。
案外、動揺どうようしたフリをするのも悪くないのかも。


ずっとこんな時間が続けばいいのに。