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第56話

芯となる心《前編》
1,292
2022/08/16 13:07
先に言います。
すげぇ長いです。
頑張って幽霊退治編完結させようとしたんですが
文才がないせいで文章がまとまらず、
なんか微妙な所で切れてしまいました。
その為前編、後編に分けております。
両方とも本当に長いので心して見てください(((


《大切なご報告》
現在後編を作成途中です。
しかし、制作意欲が底を尽きかけてるので、
完成するのかどうかすらも危ういです。
出来るだけ完成させようと思ってますが、
恐らく完成したら無期限休止にしようかと悩んでおります。
まだ現時点では分かりませんが、
ご理解していただけると有難いです。
それでは本編をお楽しみください!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ーNosideー
ころん
ころん
か、風見幽香って…!!
さとみ
さとみ
え、ころん知ってるの?
ころん
ころん
いや知らんけど…
るぅと
るぅと
じゃあ喋んな口を閉じろ???
ころん
ころん
スイマセンデシタッ
霊夢
霊夢
はぁ…説明するから黙って聞いてて。
霊夢は腰に手を当て
さとみ、ころん、るぅとに説明しようとした。
はい、しようとしたって事は出来なかったって訳です。(
チルノ
チルノ
はいはい!!あたい知ってる!!!!
あのね___…い゛ったぁっ!!!!!
なにすんのよ博麗の巫女!!!!
霊夢
霊夢
あ、の、ね〜?
私が今説明しようって所だったでしょうが!!!!
なんで遮るの!?!?あんた本当にバカね!!!!
チルノ
チルノ
は、はぁっ!?!?
バカって言った!!
バカって言った方がバカなんだから!!!!
霊夢
霊夢
はぁ?知らないの?
バカって言った方はアホなのよバーカ!!!!
チルノ
チルノ
またバカって言ったアホ!!!!
霊夢
霊夢
誰がアホよ!!!!
チルノ
チルノ
さっき自分で言ってたじゃない!!!!
霊夢
霊夢
それは___
ころん
ころん
…いつ終わるの?これ。
さとみ
さとみ
さぁ、気が済むまで、じゃない…?
るぅと
るぅと
面倒ですね、殴っていいですか?
さとみ
さとみ
やめとけ、お前タヒにたいのか。
そんなこんなでグダグダしてると永遠亭から声が聞こえてきた。
鈴仙
鈴仙
ちょ………てくだ…………っ!!!!
ころん
ころん
…鈴仙さん?
??
…、け………ないでッ、!!!!
ころん
ころん
え、ちょ、これやばくね…?
ころんは他は聞こえてないのか、
そう解釈し、皆に伝えようと口を開いたその時。















ドッゴォォォォォオオオオオオオオオオン!!!!!
という爆風が永遠亭内に響いた。
ころん
ころん
…へ?
そして、ころんは気づいた。
___自分が空中に浮いてるということに。
ころん
ころん
嘘だろおおおおおおおおおおおお!?!?!?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ー莉犬sideー
ー数分前ー
莉犬
莉犬
う゛ぅ゛……やっと治まった…
永遠亭のちり紙で鼻をかみ続けて数分。
俺、莉犬の鼻声はやっと治りました。
ちょっと俺の登場ダサすぎない?
どうにかしてよ駄作者(
莉犬
莉犬
それにしても、鈴仙さん慌ててたな…
前に会った時も慌ててるには慌ててたけど…
なんか慌てるのベクトルが違うって言うか…?
いやあれは慌てると言うより振り回されてるのか…(
なんていうか、切羽詰まった顔をしていた。
俺の所にちり紙大量に置いて何処か行ったけど…
莉犬
莉犬
…どこ行ったんだろ?探してみよーっと。
とりあえず鈴仙さんに
一声掛けに行こうと
俺は鈴仙さんを探しに行った。













…はずだった。
莉犬
莉犬
ここ、どこぉ…?
迷いました。()
うっそぉ…永遠亭ってそんなに広かったっけ?
ていうか暗い怖い霊夢さんに会いたい!!!!
莉犬
莉犬
ひうぅ…暗いぃ…だ、誰でもいいからぁ…
へ、へるぷみー…!!!!
俺は薄暗い廊下を恐る恐る歩いていた。
ていうか本当に永遠亭にこんなところあったっけ?
うわ、考えすぎたら怖くなってきたやめよ…
俺は少し歩いていると声が聞こえてきた。
鈴仙
鈴仙
………っ!!!!………でも……!!!
鈴仙さんの声だ。
俺はどっと安心したのかへな、と
腰が抜けそうになったが頑張って耐えた。えらい。
なにか怒鳴ってるような声が聞こえたので近くまで行ってみた。
怒鳴ってる声が聞こえたのは
さっき俺が入ってきた永遠亭の玄関の方だった。
ていうか俺普通に玄関の近くぐるぐるしてたんだ…
そう思うと羞恥心が湧いてきたため
俺は思考を停止して話に耳を傾けた。
俺が顔を壁からひょこっと覗かせると、
鈴仙
鈴仙
ふざけないください、っ!!!
永遠亭を乗っ取る?
どうして貴方がそんな事をするんですか!?!?
怒鳴ってる鈴仙さんと
??
あら、乗っ取るだなんて言ってないわよ…
ただ永遠亭の中をじっくりと見せて欲しいだけ。
そんなに時間は取らせないわ。
さぁ、早く。
見たことの無い緑髪の女性だった。
赤い色をした目はずっと見てると
吸い込まれそうで怖かったので少し逸らした。
…ていうか、乗っ取る?永遠亭を?
あの人、どういう事?何しに来たの…?
鈴仙
鈴仙
嘘つかないでください!!
貴方があの畑から離れるだなんて
よっぽどの事がない限りないです!!!!
絶対に永遠亭に入る、
という前提で師匠を殺害するんでしょう!?!?
絶対に入れませんから!!!!
??
…そこをどかないなら、意地でも通るけどいいの?
鈴仙
鈴仙
通らせないって言葉、聞こえませんでした…?
あれ、これやばくね…?
流石に危機感を感じて俺はその場を去ろうとした。
それと同時に、
??
…もういい。邪魔。
___傘が、見えた。
何が起こるのか、嫌なほど分かった。
あの傘、俺は見覚えがある。
どうして忘れてたんだろう、
どうしてすぐに判断出来なかったんだろう、
後悔するのは、もう遅かった。
俺の出来ることは、ただ鈴仙さんに手を伸ばす事だけだった。
___最後に見えたのは、細い、細い、光線の様なものだった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ーころんsideー
ころん
ころん
…?あれ、生きてる?もしかして天国?
…え?本当に生きてる?
俺は確認のために
自分の脈や心臓を触ったりしたが普通に機能していた。
なんで???と疑問に思ったが
床に幾つも置かれた折れた竹がある事が分かり
これがクッション代わりになった事を理解した。
ころん
ころん
…あ、他の皆は、!?!?
俺は立ち上がり、少しふらいついたが皆を探しに行こうとした。
行こうとしたって事は(2回目
近くで倒れてる人が見えたので俺はすぐに駆け寄った。
だって、その人は___
ころん
ころん
なーくん…、っ!!!!
なーくんこと、ななもりだった。
目を閉じているので気を失ってるのかも?
とか色々思ってると
お腹の部分が赤くニットに滲んでいるのが見えた。
ころん
ころん
…ぇ、
喉にひゅ、と風が通った気がした。
え、お腹から血が滲んでる?
そう理解した俺はすぐにシャツの布を破ろうとした。
でも案外袖がちゃんとしてて
引っ張っても引っ張っても全然破れなかった。
こういう時にアクション映画を
もっと見とけばよかった、
とどうでもいい後悔をしていると
??
あれ、お兄さんだ〜!
久しぶりー!!!!
後ろから声が聞こえてきた。
ビックリして後ろを振り向くと、
ころん
ころん
…だれ?
大量の包帯を腕で抱えて顔が隠れた女の子がいた。
??
えー!?!?
酷いよ!!私の事忘れるなんて!!
俺は不思議に思いつつ後ろの方へ回り姿を確認すると、
ころん
ころん
ってえ!?!?フランちゃん!?!?
そこには「フランドール・スカーレット」がいた。
フラン
フラン
えへへー!
お兄さん久しぶり!!
ころん
ころん
な、なんでここに…!?!?
フラン
フラン
えっとねー!!
実はね、パチェとお姉様に頼んでお兄さん達に
じーぴーえす?を付けてもらってたんだけど、
ななもりお兄さんのじーぴーえすが壊れたみたいで…
とりあえず最後に位置した
この迷いの竹林で空から探してたの!!
そうだったのか…
って待て待て待て。じーぴーえす???
ころん
ころん
じーぴーえすって…あのGPS?
それを付けていたらなんでも居場所が分かるっていう…
フラン
フラン
うん!!そーだよー!!
ころん
ころん
いや怖い怖い怖い。
紅魔館ってそんなストーカー紛いの人ばっかりだったっけ…?
フラン
フラン
すとーかー???
ころん
ころん
ナンデモアリマセンッッッ
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
フラン
フラン
それでねー!!
私ね、ななもりお兄さんを見つけた時にね、
血がいっぱい出てたからちょっとだけ吸っ…
ぐに紅魔館に包帯取りに行ったんだけど、
使い方が分からなくて…お兄さん分かる?
ころん
ころん
うん今なんて言った???
今吸うって言った???やだもうこの子怖い
とりあえずフランちゃんの言葉は無視して
素早く俺はなーくんのお腹の傷を確認した。
ころん
ころん
…うぇ、ぐろぉ…
止まりかけの血が溢れている姿に
俺は吐き気が催すものの、ちゃんと目を逸らさずに見た。
なんだか、逸らしちゃいけない気がしたから。
とりあえずFPSゲームで学んだ止血方法や
持っていたスマホを活用し、
なんとか止血していると俺はなーくんの異変に気づいた。
ころん
ころん
…って、これ貫通してるじゃん!?!?
まるで針がざっくりと刺さった後かの様に見事に貫通していた。
俺が見た時は傘で突かれただけだったので
飛ばされた後に竹でも刺さったのか、
とか思っていたがそれじゃあ筋が通らない事に気づいた。
だってなーくんは今の今まで気を失っていたのだ。
それだったら今はお腹の傷には竹が刺さっているだろう。
今の今まで気を失っている証拠もちゃんとある。
フランちゃんが見つけた時も
血が大量に出てたと言っているから
貧血で倒れていたのだろう。
もし途中で起きたとしても
流石にこの血の量じゃ力が入らないだろう。
俺はこの時人生で一番頭が回っていた。
じゃあ、なーくんは、どうして、
''お腹に貫通する程の傷が出来ていた?''
ころん
ころん
なんで…そんな物、どこにも…
フラン
フラン
お兄さん?大丈夫?
ころん
ころん
…考えろ、俺…!!考えるんだ…!!
フラン
フラン
…お兄さん、
ころん
ころん
なんで…なんでなんだ…?
フラン
フラン
お兄さん、っ!
ころん
ころん
…分から、ない。わからな、
フラン
フラン
お兄さん!!!!
ころん
ころん
うわ、ぁッ!!!
フランちゃんが呼びかけている事に気がついた。
マジか…そんなに集中してたのか…
フラン
フラン
…大丈夫?凄いお顔してたよ?
ころん
ころん
あ…うん、ごめん。大丈夫。
フラン
フラン
…あ、まだ血が滲んでる…
包帯巻かないと、お兄さん!
ころん
ころん
あ、本当だ!!
…って、あれ?
俺はあることに気づいた。
そうして一度巻いた包帯を俺は解いた。
フラン
フラン
お兄さん?何してるの?
俺が求めていた答えは、すぐそこにあった。
ころん
ころん
…なに、この傷跡。
''傷跡''だ。
さっき目を逸らさなかったのは
ただ痛々しい傷を目の前に動揺していたからじゃない。
ほんのりと、火薬の匂いがしたからだ。
まぁ気の所為だろうと包帯を巻いていた俺を殴りたい。
これは、銃で撃たれた後だ。
FPSゲームで鍛えられた俺ならそれぐらい分かる。
ころん
ころん
でも、なんでなんだろ…?
銃なんて、そんな物騒な物…どこにも…
フラン
フラン
お兄さん?
早く包帯巻いて、治療しないと…
ころん
ころん
…って、あー!!!!
フラン
フラン
うひゃ、!?お兄さん!?!?
フランちゃんは驚いたのか
後ろに倒れかかった所を羽でカバーして
少し地面から離れていた。
ころん
ころん
ねぇフランちゃん!!
''風見幽香''って、知ってる!?
フラン
フラン
…あー!あの人!
確かお姉様とか私が持ってそうな日傘持ってる人だよね?
ころん
ころん
そう!それであの日傘って
なんか銃みたいな機能とか付いてない?
フラン
フラン
銃ー…?
…使ってたっけなー…??
ころん
ころん
が、頑張って思い出して!!
お願いフランちゃん!!!!
フラン
フラン
う〜ん……えーっとぉ……
…って、あぁあああああ!!!!
ころん
ころん
思い出した!?
フラン
フラン
ななもりお兄さん起きてるー!!!!
おはよー!!ななもりおにーさん!!!!
ななもり
ななもり
…ぁはは、はよぉ…
ころん
ころん
…はぇ?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ー霊夢sideー
霊夢
霊夢
…ここまで来たらもう大丈夫かしらね…
ちょっと、アンタのせいなんだから終わったら
なんか奢って…って、妖精に金はないわね。
じゃあ夏になったら冷房として使ってあげる。
感謝しなさい。
チルノ
チルノ
はぁ!?
お金ぐらい持ってるし!!
ていうか冷房っていつもの事で…ごめんなさい!!痛い!!離してぇ!!!!
どうも、霊夢です。
今すっごいチルノがウザイので髪の毛引っ張ってます。
はぁ、登場させんの下手くそすぎ駄作者。
霊夢
霊夢
はぁ…とりあえず、皆探しに行きましょ。
早く見つけないと、夜が明けてしまうわ。
私早く布団に入りたい。
チルノ
チルノ
そ、そうよ!!
だから早く誰か探して、アイツを倒しに行かないと…
霊夢
霊夢
…は?何言ってる訳、アンタ。
チルノ
チルノ
だ、だって、!!
早くアイツ倒さないと……倒さない、と……
皆が…だ、大ちゃんがッ、!!!!
霊夢
霊夢
私、皆見つけたらすぐにここから出るけど。
チルノ
チルノ
…ぇ、?
霊夢
霊夢
だって、永遠亭は爆破した。
竹林の外まで爆発音は聞こえてるから誰か来るでしょ。
そうしたら私達が永遠亭爆破の犯人に仕立てあげられてしまうわ。
面倒事があるにも関わらず、ここに長居する特別な理由は無いでしょ。
チルノ
チルノ
で、でも…大ちゃん達が…
霊夢
霊夢
そんなの、ひまわり畑に今からチルノが行けばいいじゃない。
チルノ
チルノ
だ、ダメッ、!!!
チルノの声が竹林に響き、辺りは水を打ったように静かになった。
チルノ
チルノ
それは…ダメなの……
だ、だって……
霊夢
霊夢
だって、なによ。
チルノ
チルノ
そ、れは…
私は焦らすチルノに呆れて前へ一歩進めたその時だった。
チルノ
チルノ
……大ちゃん達が、こ、殺 されちゃう…ッ、!!
霊夢
霊夢
…は?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
霊夢
霊夢
…どういうこと?
チルノ
チルノ
私も、助けようと、したの…
でも、言ったでしょ。
私が助けようとしたら、邪魔されちゃう…って。
霊夢
霊夢
…それで?邪魔ってなにを?
チルノ
チルノ
…銃で撃たれたの。
足がひまわりの茎に絡まれて逃げれなかった。
運良く掠っただけだったから水につけて少し冷やしたら多分治ったけど。
チルノは少し俯きながらスカートの裾を強く握っていた。
チルノ
チルノ
私がまた行ったらどうせアイツに見つかって終わりよ。
だってアイツ、私が竹林の森に入ってから
また行っても必ずいるもの。
この5日間で3回行ってみたけど、全部居たわよ。
自傷したように笑うチルノの声は震えていた。
チルノ
チルノ
…それで、お願いがあるの。
霊夢
霊夢
…なによ。
チルノは俯いていた顔を私に向けた。




















チルノ
チルノ
大ちゃん達を、助けて。
その目には、涙が滲んでいた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ーるぅとsideー
るぅと
るぅと
…ん、
あれ…ここどこ…?
ぼやける視界にまだ目が覚めてない脳を意地でも起こそうとした。
周りを見回した感じ小屋っぽい感じがした。
そうだ、確か永遠亭が……
魔理沙
魔理沙
お、目が覚めたか。
痛いところとかないか?
あ、もしかして記憶喪失とかなってないか?
おーい、自分の名前は分かるかー?
るぅと
るぅと
……うぁああっ!?!?魔理沙さん、!?!?
寝起きの僕に大量の質問を投げかけてきたのは魔理沙さんだった。
さとみ
さとみ
おいおい、俺もいるぜー。
るぅと
るぅと
あ、さとみくん。
おはようございます。
さとみ
さとみ
なんか反応薄くない???
とりあえずさとみくんは無視するか…(((
るぅと
るぅと
魔理沙さん、何が起こっているんですか!!
そしてなんで僕こんなところに…
魔理沙
魔理沙
落ち着け落ち着け〜。
順を追って説明してくから。
とりあえずまずここは私の家だ。
魔理沙さんの家だと知って僕は周りを見回した。
確かにここは僕が魔理沙さんとジェルくんとなーくんで
住ませてもらっている魔理沙さんの家だった。
るぅと
るぅと
でもなんで魔理沙さんの家に…?
魔理沙
魔理沙
あー実はなぁ…
魔理沙さんが言うには、
竹林の森で永遠亭が爆破した為
近くの人里から人が集まってきた。
多分その内、文々。の記者も来るだろう。
そうなると次の日僕達が新聞に載り
永遠亭爆破の犯人に仕立てあげられる。
だから爆風で飛んださとみくんと僕を
奇跡的に魔理沙さんがキャッチしたので
とりあえず騒ぎになる前に逃げようという事になった。
魔理沙
魔理沙
とりあえず霊夢に連絡しようとしたんだが…
この暗闇でなんも見えなくてな。
とりあえず夜が明けたら探しに行こうと思うんだ。
だからお前らは今は仮眠取って夜が明けたら一緒に探しに行こーぜ!
私が起こしてやるからさ!!
それでいいだろ?
さとみ
さとみ
なんか…今の魔理沙さん輝いて見えます…
魔理沙
魔理沙
私はいつも輝いてんだろぉ!?!?
さとみ
さとみ
いや、そんな事はないと…思わなくもなくもなくもなくもない。
魔理沙
魔理沙
どっちだよ。
さとみ
さとみ
俺喉乾いた〜!
水飲んできますねー!!
魔理沙
魔理沙
自由だなおい!!
薬もあるから気をつけろよー!!
さとみくんが水を飲みに行くと
僕は2人きりになった魔理沙さんに言った。
るぅと
るぅと
あの、…じゃあ、ほかの皆は…?
魔理沙
魔理沙
…安心しろ、霊夢が何とかしてくれるさ。
るぅと
るぅと
その間に何かあったらどうするつもりなんですか…!!
まだなーくんも見つかってないのに…
魔理沙
魔理沙
…それは、
るぅと
るぅと
どうして誰かにばかり頼るんですか……
その間にも誰かが傷ついているかもしれないのに…
魔理沙
魔理沙
……
るぅと
るぅと
僕はもう二度と早苗のような事を起こしたくないんです…
もう二度と、大切な人がこの世から消えるのは…
魔理沙さんは僕が目に溜めていた涙を
零し始めたらただこちらを見ているだけだった。
るぅと
るぅと
…ッ、うぅ、ぅ゛…
魔理沙
魔理沙
…すまね、ぇ。
滲んだ視界には俯いた魔理沙さんが見えた。
ジェル
ジェル
…なんか、凄いタイミングで起きてしもたなぁ…
…え?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ーころんsideー
ころん
ころん
な、なななななななーくん!?!?
大丈夫!?!?生きてる!?!?
息してる!!!!よかったああああああ!!!!
ななもり
ななもり
…へへ、ころちゃ、……うるさ……ごほ、ッ…
ころん
ころん
しゃ、喋らなくていいよ!
あ、包帯取っちゃってごめんね!
早く巻かなきゃ…
俺は血まみれの包帯を巻き始めた。
それと同時になーくんはまた眠り始めた。
フラン
フラン
…それにしても不思議だねー
ころん
ころん
ほぇ?なにが?
フラン
フラン
だってさー!!
さっきどっかーーーん!!
っておっきな音鳴ったのにさー!!
こんなにも周りが静かなんだよ?
おかしくない?
ころん
ころん
…確かに、なんでだろう…?
俺はなーくんの包帯を巻きながら考えていた。
でもそんな事よりなーくんが生きててよか___
??
みぃつけた。
ころん
ころん
ぇ、?
俺がなーくんの包帯を結び終わったら後ろから声が聞こえた。
咄嗟に振り向くと、緑髪の女性が立っていた。
ころん
ころん
…お前、ッ、!!!
フラン
フラン
…だぁれ?おねぇさん。
??
あらやだ、高貴な吸血鬼様の妹なら
私の事知ってると思ったけど…
所詮は世間知らずのお嬢様なのね。
つまらないわ。
フラン
フラン
鼻につく言い方だねぇ。
人に話す態度とは思えないなぁ!
___そんな傘の先をこっちに向けてさ!!
フランちゃんの言う通り、
緑髪の女性、「風見幽香」は傘の先をこちらに向けていた。
幽香
幽香
あら、鼻につくだなんてそんなつもりはないわよ。
お嬢様にそんな口は聞くつもりはないわ。
お嬢様は今まで通り屋敷に篭っておいたら?
フラン
フラン
…イライラするなぁ。
それ以上喋ったらキュッとしてドカーン、だよ?
幽香
幽香
あらやだ怖い。
じゃあ要件だけ伝えさせてちょうだい。
この事は話さないと本末転倒だもの。
フラン
フラン
…キュッとして、
ころん
ころん
フランちゃあああああぁぁぁぁあああんんん!!!!
落ち着いて!!!とりあえず話聞こ!?!?
なーくんもここにいるから!!!!
危ない危ない。
フランちゃんにしがみついてなかったら
今頃俺もここら一体もキュッとしてドカーンだよ…
幽香
幽香
あら、ちゃんと話すのは初めまして、よね?
自己紹介ぐらいしないとね。
初めまして、「風見幽香」よ。
普段は太陽の畑にいるわ。
貴方の名前は?
ころん
ころん
こ、ころんだけど…
…よ、要件ってなんですか。
幽香
幽香
そうね、それについて話しましょうか。
そこの人を救うためにもね。
___貴方、私に協力してくれない?
フランちゃんがさっきよりも警戒態勢が強まった。
ころん
ころん
…なーくんを、救う?
幽香
幽香
えぇ、そうよ。
そこの紫の人、ほとんどタヒにかけのネズミのような者でしょう?
もしかしたら助からないかもね。
今は永遠亭もないんだもの。
…でも、私なら今助ける事が出来るわ。
そう言って風見さんは僕に手を差し出した。
幽香
幽香
さぁ、貴方はどうする?
僕の前にフランちゃんが護る様に居るけど、
そんなの関係ない。
僕は息を飲んだ。
そしてフランちゃんを押しのけ、
風見さんの差し出された手を















パシンッ!!
と、振り払った。
幽香
幽香
…あら、
ころん
ころん
…誰が、タヒにかけのネズミだって?
僕を、僕達を、闇の中から
救い出してくれた人のどこが、タヒにかけのネズミなわけ…!!!!
しょうもない。
そんな理由で一つの命が助かる可能性がある手を僕は払った。
…だって、だって、だって!!!!
大切な人が侮辱されてたら、誰だって悲しいでしょ?
ころん
ころん
僕達のリーダーは…
すとぷりのリーダーは、ッ……
タヒにかけのネズミなんかじゃない…ッ、!!
ななもりだああああぁぁぁあああああ!!!!!!
僕は右腕を大きく振り上げ、
風見幽香に向かって殴りかけた。
幽香
幽香
…私、邪魔されるのは嫌いなの。
だって、花畑は、
美しくないといけないでしょ?
そう言うと風見さんは手を上に上げた。
そうすると下から茎のような物が生えてきて
僕の振り上げた手と足に絡まった。
ころん
ころん
な、なにこれぇ!?!?
それと同時に傘をこちらに向けた。
フラン
フラン
ぅ、わぁっ、!!!
私まで、ッ、!?!?
その声を聞き後ろを振り向くと
フランちゃんまで茎が絡まれていた。
ころん
ころん
ふ、フランちゃ…い゛っ、
急に手首が痛くなったと思ったら
茎が巻かれているところから血が流れていた。
よく見てみるとその茎はトゲが生えており
バラの茎だと言う事が分かった。
幽香
幽香
美しい花にはトゲがある。
貴方みたいな芯の強いに相応の茎を選んでみたのよ。
是非、味わって、苦しんで、ここで消えてちょうだい。
ググ…っと茎の力が強まり茎に付いているトゲがくい込んだ。
もう手首がちぎれそうな程痛い。
僕は力を振り絞って声を出した。
ころん
ころん
…な、ぁ…最後に聞かせ、てよ…
協力、って…なに、すれば、いいの…さ…
幽香
幽香
…そうね。折角の最後だものね。
言ってあげなくもないわ。
___あの子を、探しているの。
ころん
ころん
…あの、子…?
幽香
幽香
えぇ…ずっと探してるけど、見つからないの。
本当、早く見つけないと。
…早く、しないと。
ころん
ころん
はや、く…しない、と…なんだ、よ…ッ、
僕の目から涙が一粒零れた。
生理的な涙なのか、痛みによる涙なのか、
僕はそんなのも理解出来ないくらいヤバい状態だった。
幽香
幽香
…枯れてしまうわ。
あの子の、花が。
ころん
ころん
は、ぁ…?どう、い……
そこで、視界が暗くなった。
___もう、なにも、きこえなくなった。

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